2021-22レギュラーシーズン開幕まで約2週間に迫った現地時間10月1日(日本時間2日、日付は以下同)、レジェンドのアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)が『Bleacher Report』のテイラー・ルックスとのインタビューに応じた。
公称183㎝・74㎏の小兵は、NBAでも群を抜く電光石火のクイックネスとフットワーク、幼少時代から培ってきたメンタルタフネスを駆使して得点を量産してきたスーパースターだ。
1996年のドラフト全体1位でシクサーズ入りすると、ルーキーシーズン(96-97)に5試合連続40得点以上という快挙を成し遂げて新人王を獲得。その後もオールスター、オールNBAチームの常連となり、4度の得点王と3度のスティール王に輝き、01年にはオールスターMVPとシーズンMVPを受賞した。奇抜なファッションと切れ味鋭いクロスオーバー、大柄な相手に何度も立ち向かうアグレッシブなスタイルで人気を博した。
16年にバスケットボール殿堂入りを果たしたアイバーソンは、レギュラーシーズンでNBA歴代7位となるキャリア平均26.7点、プレーオフではマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか/同33.5点)に次ぐ歴代2位の29.7点を残しており、現在NBAでプレーする選手たちにも大きな影響を与えてきた。
インタビューの中で、現在のNBAにおける5人の‟ヤバいヤツ"を聞かれたアイバーソンは「ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデン(ともにブルックリン・ネッツ)、ブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)」と4人を挙げたのだが、途中からサングラス越しでも分かるほど笑みを浮かべていた。
アイバーソンが挙げた5人目の選手、それはデイムことデイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)だった。
「ヤツはモンスターだな。ステフもそれくらい恐ろしい。だがデイムは失礼きわまりないヤツさ。荒っぽくて無礼でね。アイツは何だってできる。ハーフコートを過ぎたらショットを放てるし、ブザービーターだって決めてしまうからな。アイツは何も恐れない。ただのキラーじゃなくてシリアル・キラーだな」
相手チームからすれば、キラー(殺人鬼)でも十分恐ろしいのだが、シリアル・キラー(連続殺人鬼)ともなればさらに恐ろしい存在となる。リラードはカリーとデュラント、ハーデンのようにMVPを獲得したことはなく、カリーとデュラントのようにNBAの優勝経験もない。
だが今ではディープスリーを飛び越えて、自身の専売特許となった‟ロゴスリー"という武器がある。ハーフコートを過ぎれば難なくコート中央にあるロゴ付近から3ポイントを放り込むことができ、クラッチタイムでも申し分ない強さを誇ることでも知られている。
ロゴスリーについては、カリーやトレイ・ヤング(アトランタ・ホークス)、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)といった選手たちも沈めることができるのだが、リラードは自慢のサイドステップからクラッチタイムでも強烈な一撃をお見舞いすることができるだけに、脅威以外の何物でもない。
おそらくアイバーソンは、自信満々にコートへ立ち、飄々とした振る舞いでビッグショットを連発するリラードを見て強烈な印象を抱いたのだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
公称183㎝・74㎏の小兵は、NBAでも群を抜く電光石火のクイックネスとフットワーク、幼少時代から培ってきたメンタルタフネスを駆使して得点を量産してきたスーパースターだ。
1996年のドラフト全体1位でシクサーズ入りすると、ルーキーシーズン(96-97)に5試合連続40得点以上という快挙を成し遂げて新人王を獲得。その後もオールスター、オールNBAチームの常連となり、4度の得点王と3度のスティール王に輝き、01年にはオールスターMVPとシーズンMVPを受賞した。奇抜なファッションと切れ味鋭いクロスオーバー、大柄な相手に何度も立ち向かうアグレッシブなスタイルで人気を博した。
16年にバスケットボール殿堂入りを果たしたアイバーソンは、レギュラーシーズンでNBA歴代7位となるキャリア平均26.7点、プレーオフではマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか/同33.5点)に次ぐ歴代2位の29.7点を残しており、現在NBAでプレーする選手たちにも大きな影響を与えてきた。
インタビューの中で、現在のNBAにおける5人の‟ヤバいヤツ"を聞かれたアイバーソンは「ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデン(ともにブルックリン・ネッツ)、ブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)」と4人を挙げたのだが、途中からサングラス越しでも分かるほど笑みを浮かべていた。
アイバーソンが挙げた5人目の選手、それはデイムことデイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)だった。
「ヤツはモンスターだな。ステフもそれくらい恐ろしい。だがデイムは失礼きわまりないヤツさ。荒っぽくて無礼でね。アイツは何だってできる。ハーフコートを過ぎたらショットを放てるし、ブザービーターだって決めてしまうからな。アイツは何も恐れない。ただのキラーじゃなくてシリアル・キラーだな」
相手チームからすれば、キラー(殺人鬼)でも十分恐ろしいのだが、シリアル・キラー(連続殺人鬼)ともなればさらに恐ろしい存在となる。リラードはカリーとデュラント、ハーデンのようにMVPを獲得したことはなく、カリーとデュラントのようにNBAの優勝経験もない。
だが今ではディープスリーを飛び越えて、自身の専売特許となった‟ロゴスリー"という武器がある。ハーフコートを過ぎれば難なくコート中央にあるロゴ付近から3ポイントを放り込むことができ、クラッチタイムでも申し分ない強さを誇ることでも知られている。
ロゴスリーについては、カリーやトレイ・ヤング(アトランタ・ホークス)、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)といった選手たちも沈めることができるのだが、リラードは自慢のサイドステップからクラッチタイムでも強烈な一撃をお見舞いすることができるだけに、脅威以外の何物でもない。
おそらくアイバーソンは、自信満々にコートへ立ち、飄々とした振る舞いでビッグショットを連発するリラードを見て強烈な印象を抱いたのだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)