昨季、８シーズンぶりにプレーオフ進出を飾ったニューヨーク・ニックス。迎えた今オフはケンバ・ウォーカー、エバン・フォーニエといった実力者を獲得し、戦力アップした状態で新シーズンに臨む。

　今季の予想スターターは、バックコートが新加入のウォーカーとフォーニエ、フロントコートにはＲＪ・バレットとミッチェル・ロビンソン、そして昨季オールスターに初選出され、ＭＩＰ（最も成長した選手）にも輝いたジュリアス・ランドルが並ぶ予定。ベンチメンバーにはデリック・ローズやアレック・バークス、タージ・ギブソンといったベテラン陣に加え、イマニュエル・クイックリーやオビ・トッピンなど若手も揃っており、選手層は確実に厚みを増したと言っていい。

　そして10月頭から始まったプレシーズンゲームでは、４戦負けなしと順調な仕上がりを披露。トム・シボドーＨＣ（ヘッドコーチ）の下、昨季のニックスはリーグ４位のディフェンシブ・レーティング（107.8）を残した一方で、オフェンシブ・レーティングはリーグ22位の110.2と課題は明白だった。しかし、プレシーズン４試合ではディフェンシブ・レーティングはリーグ10位の101.5、オフェンシブ・レーティングはリーグ２位の113.4と高数値を記録。プレシーズンではあるものの、しっかりと課題を克服したことに、少なからず手応えを感じていたのではないだろうか。
  　そんななか、現地時間10月16日（日本時間17日、日付は以下同）に『The New York Post』に掲載された記事のなかで、シボドーＨＣはウォーカーをはじめとする選手たちに対し「ちょっとアンセルフィッシュすぎたと思うね」と指摘していた。

「ケンバもそうだけど、ボールが回ってきたら、彼らには本来の姿でプレーしてほしい。上手くはまろうとするのではなく、リズムから抜け出してほしいね」

　おそらくシボドーＨＣは、チームのオフェンスで重要な役割を担うランドルやローズ、ウォーカー、フォーニエに対してこの言葉を発したのだろう。