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デュラントがバックスに対する『王朝』発言を撤回「継続性を備えたチームということ」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.10.22

開幕戦で昨季王者のバックスに敗れたネッツのデュラント。以前に残した自身の発言を弁解した。(C)Getty Images

 ブルックリン・ネッツは、現地時間10月19日(日本時間20日)に行なわれたミルウォーキー・バックスとの今季開幕戦を104-127で落とした。30分間の出場で32得点(FG13/25、3ポイント3/7、フリースロー3/6)、11リバウンド、4アシスト、2ブロックを記録したケビン・デュラントは、昨季王者に関して自身の見解を語っている。

 新型コロナウイルスのワクチン未接種問題でカイリー・アービングが不在のネッツは、ジェームズ・ハーデン、ジョー・ハリス、デュラント、ブレイク・グリフィン、ニコラス・クラクストンの5人でスタート。しかし、第1クォーターに4-21のランを食らい、最大23点差をつけられるなど苦しい展開に。後半は7点差以内に詰め寄ることができず、黒星発進となった。

 対するバックスは大黒柱のヤニス・アデトクンボが32得点、14リバウンド、7アシスト、1スティール、2ブロックと躍動。クリス・ミドルトンが20得点、ドリュー・ホリデーが12得点、そのほかにもベンチからパット・カナトンが20得点、ジョーダン・ウォーラが15得点とバランスの良さを示した。

 ネッツのスティーブ・ナッシュ・ヘッドコーチは試合後、「我々はあまり良くなかった。チャンピオン相手にはハイレベルにプレーしなければ勝てない」と反省。デュラントも「俺たちは終始、上り坂を登っていた」と、劣勢を強いられたゲームを悔やんだが、ある質問の際に負けず嫌いの面を覗かせた。

 デュラントは昨夏のオリンピックのキャンプの中で、優勝したバックスを「王朝」と評したものの、改めてこの発言について記者会見で問われると、心変わりしたことを明かしている。
 
「バックスを"ダイナスティ(王朝)"と呼ぶのは少し無理があったかもしれない。確かに彼らのように、4~5人の選手がずっと一緒にいるのはこのリーグでは難しい。彼らはプレーオフ1回戦、2回戦負けの浮き沈みを経て、2019年にはファイナルにあと一歩(カンファレンス決勝で2勝4敗)のところまで近づいた。一緒に多くのことを経験してきた。それが当時、僕が『王朝』という言葉で意味したかったものなのだろう。純粋に、継続性を備えたチームということさ。王朝という言葉は頻繁に使われるが、彼らにはほかの多くのチームにはない継続性がある」

 今夏、ラマーカス・オルドリッジの現役復帰、ポール・ミルサップとパティ・ミルズのFA補強など、戦力を大幅にアップさせたネッツだが、開幕戦は黒星。ラッセル・ウエストブルック、カーメロ・アンソニー、ドワイト・ハワード、ラジョン・ロンドら大物を次々と迎え入れたロサンゼルス・レイカーズも、開幕戦でゴールデンステイト・ウォリアーズに敗れている。

 デュラントの言うように、バックスには主要メンバーが大きく変わらず、数年をかけて築き上げたベースを底上げしてきた強みがある。ネッツはその牙城を崩し、王朝構築を阻止できるだろうか。

構成●ダンクシュート編集部