「今夜は我々の本来あるべき姿ではなかった。私はこのチームがこれまで競争という観点で間違いなく(コートで)見せてきたと思っている。だが、今夜は我々がどんなチームなのかを示すことができなかった」
現地時間12月2日(日本時間3日、日付は以下同)のメンフィス・グリズリーズ戦を終えたオクラホマシティ・サンダーのマイク・ダグノー・ヘッドコーチはそう語り、肩を落としていた。
サンダーはこの試合を迎える前の時点で6勝15敗(勝率28.6%)でウエスタン・カンファレンス13位。今季平均21.2点、4.5アシストを記録するシャイ・ギルジャス・アレキサンダーを欠いていたとはいえ、歴史的な大敗を喫してしまった。
グリズリーズはジャ・モラント(平均24.1点、6.8アシスト、1.6スティール)がケガで欠場していたが、序盤から面白いようにショットが決まり、72-36のダブルスコアで前半を折り返す。
後半に入ってもグリズリーズは攻撃の手を緩めず、ディフェンスでもサンダーを抑え込み、終わってみれば152-79と、73点という大差で圧勝。
これは1991年12月17日のマイアミ・ヒート戦でクリーブランド・キャバリアーズが記録した68点差を上回る、NBA史上最も点差の離れた試合となったばかりか、サンダーはこの日のアウェーでの73点差に加え、今年5月1日にはホームでインディアナ・ペイサーズに95-152の57点差で敗れており、両方のケースでNBA史上ワーストの大敗を残してしまった。
グリズリーズはこの試合でNBA史上最多得点差で勝利しただけでなく、1試合における得点、ベンチポイント(93得点)、アシスト(41本)、フィールドゴール成功率(62.5%)、最多リード(78点)でフランチャイズ新記録を樹立。さらに、『ESPN Stats & Info』によると、ペイントエリアの82得点だけで相手チームの総得点を上回るという過去25シーズンで4度目の珍記録も達成した。
この結果にゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンはツイッターに「73点差?!?!いいね」と投稿し、アトランタ・ホークスのトレイ・ヤングも「マジかよ」と他球団の選手も驚きを隠せずにいた。
歴史的な1勝をモノにしたグリズリーズでは、ジャレン・ジャクソンJr.の27得点を筆頭に、計9選手が2桁得点をマーク。19得点をあげたディアンソニー・メルトンは「もう最高さ。しかもホームの皆の前で歴史の一部になれたんだからね」と切り出し、さらにこう続けた。
「僕らは15人全員でやり遂げた。皆が貢献していた。ハードにプレーしていたし、集中していた。(モラントが)いない分、僕らは自分たちがしっかりやる必要があった。ステップアップしなきゃいけなかったのさ」
もちろん、これは82試合のレギュラーシーズンのうちの1試合。サンダーとしては得失点差やレーティングなどスタッツ面では大きな影響が出るものの、戦績では1敗が上積みされるだけなのはせめてもの救いか。
歴史的大敗で不名誉な形で話題となったサンダーだが、今季はロサンゼルス・レイカーズ相手に2度大逆転勝利を演じたほか、11月上旬には4連勝もマークしている。シーズンはまだまだ続いていくだけに、なんとか切り替えて次戦に臨んでほしいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
現地時間12月2日(日本時間3日、日付は以下同)のメンフィス・グリズリーズ戦を終えたオクラホマシティ・サンダーのマイク・ダグノー・ヘッドコーチはそう語り、肩を落としていた。
サンダーはこの試合を迎える前の時点で6勝15敗(勝率28.6%)でウエスタン・カンファレンス13位。今季平均21.2点、4.5アシストを記録するシャイ・ギルジャス・アレキサンダーを欠いていたとはいえ、歴史的な大敗を喫してしまった。
グリズリーズはジャ・モラント(平均24.1点、6.8アシスト、1.6スティール)がケガで欠場していたが、序盤から面白いようにショットが決まり、72-36のダブルスコアで前半を折り返す。
後半に入ってもグリズリーズは攻撃の手を緩めず、ディフェンスでもサンダーを抑え込み、終わってみれば152-79と、73点という大差で圧勝。
これは1991年12月17日のマイアミ・ヒート戦でクリーブランド・キャバリアーズが記録した68点差を上回る、NBA史上最も点差の離れた試合となったばかりか、サンダーはこの日のアウェーでの73点差に加え、今年5月1日にはホームでインディアナ・ペイサーズに95-152の57点差で敗れており、両方のケースでNBA史上ワーストの大敗を残してしまった。
グリズリーズはこの試合でNBA史上最多得点差で勝利しただけでなく、1試合における得点、ベンチポイント(93得点)、アシスト(41本)、フィールドゴール成功率(62.5%)、最多リード(78点)でフランチャイズ新記録を樹立。さらに、『ESPN Stats & Info』によると、ペイントエリアの82得点だけで相手チームの総得点を上回るという過去25シーズンで4度目の珍記録も達成した。
この結果にゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンはツイッターに「73点差?!?!いいね」と投稿し、アトランタ・ホークスのトレイ・ヤングも「マジかよ」と他球団の選手も驚きを隠せずにいた。
歴史的な1勝をモノにしたグリズリーズでは、ジャレン・ジャクソンJr.の27得点を筆頭に、計9選手が2桁得点をマーク。19得点をあげたディアンソニー・メルトンは「もう最高さ。しかもホームの皆の前で歴史の一部になれたんだからね」と切り出し、さらにこう続けた。
「僕らは15人全員でやり遂げた。皆が貢献していた。ハードにプレーしていたし、集中していた。(モラントが)いない分、僕らは自分たちがしっかりやる必要があった。ステップアップしなきゃいけなかったのさ」
もちろん、これは82試合のレギュラーシーズンのうちの1試合。サンダーとしては得失点差やレーティングなどスタッツ面では大きな影響が出るものの、戦績では1敗が上積みされるだけなのはせめてもの救いか。
歴史的大敗で不名誉な形で話題となったサンダーだが、今季はロサンゼルス・レイカーズ相手に2度大逆転勝利を演じたほか、11月上旬には4連勝もマークしている。シーズンはまだまだ続いていくだけに、なんとか切り替えて次戦に臨んでほしいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)