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NBA

「実際にプレーしないとわからない」八村塁が語るNBAの印象と今後の改善点とは?

秋山裕之

2019.11.06

八村は開幕から先発で起用され、6戦中5試合で2桁得点をマーク。オフェンシブ・リバウンド数はルーキーでトップの成績を残している。(C)Getty Images

八村は開幕から先発で起用され、6戦中5試合で2桁得点をマーク。オフェンシブ・リバウンド数はルーキーでトップの成績を残している。(C)Getty Images

 ワシントン・ウィザーズの注目ルーキー八村塁は、ここまで6試合に出場して平均28.7分、14.7点、5.7リバウンド、1.3アシストを記録。6戦中5試合で2桁得点をあげており、平均でもエースのブラッドリー・ビール(26.5点)に次ぐチーム2位の成績を残している。

 ルーキー全体(現地11月4日終了時点)で見ても、平均出場時間が6位、平均得点が7位、平均リバウンドが5位。特筆すべきはオフェンシブ・リバウンド数で、八村はここまで新人トップとなる平均2.2本を奪っている。

「ずっとアグレッシブに行こうと思ってやっています。チームからもそう言われてるんで、僕もちゃんと責任を持って、アグレッシブにやってます」

 ウィザーズの日本語版公式ツイッターのインタビューでそう語った八村。今後、相手チームが八村の特徴や弱点をスカウトして対策を練ってくるだろうが、ここまでは新人離れした落ち着きとアンセルフィッシュなプレーで上々のパフォーマンスを見せていると言っていいだろう。

 世界最高峰のリーグでプレーして気付いたことについては、「NBAのレベルというのは本当に違うんだな、というのは見るだけじゃなくて、プレーしてみて本当に分かることだと思います。そこは説明できないくらい、実際にやってみないと分からないところがあります。僕は実際やっていて楽しいですし、これからも楽しみですね」とポジティブに捉えていた点も頼もしい。

 今後レベルアップしたい部分について「ボールハンドリングとか、シューティングもそうですし、もうちょっと賢くプレーできたらいいな、とは思います」と冷静に切り返した八村は、NBA7戦目として11月6日(日本時間7日)に敵地で行なわれるインディアナ・ペイサーズ戦に臨むこととなる。
 エースのヴィクター・オラディポ(右大腿四頭筋)、先発センターのマイルズ・ターナー(右足首の捻挫)をケガで欠くペイサーズは、5日(同6日)のシャーロット・ホーネッツ戦でオーバータイムの末に120-122で惜敗。

 ビッグマンのドマンタス・サボニスもふくらはぎの痛みで欠場したこの試合は、マルコム・ブログドンとTJ・ウォーレンが30得点以上と奮闘。第4クォーター終盤にブログドンのレイアップで延長へと持ち込んだものの、オーバータイム終盤にホーネッツのデボンテ・グラハムにフリースローを決められて力尽きた。

 ペイサーズは延長を戦った翌日にウィザーズ戦を迎えるため、いくらホームゲームとはいえ、苦しい戦いを強いられるだろう。

 気になる八村のマッチアップ相手だが、パワーフォワードのサボニスは“Day To Day”(その日のコンディション次第)のため、ウィザーズ戦で復帰する可能性がある。

 211㎝・109㎏のサボニスは八村と同じゴンザガ大出身で、90年代中盤から00年代前半にNBAで活躍した殿堂入りセンターのアルビダス・サボニスを父に持つ二世プレーヤー。キャリア4年目の今季は平均21.8点、11.4リバウンド、フィールドゴール成功率は57.0%、フリースロー成功率も88.9%と極めて高く、ファウルで止めたとしても失点を覚悟しなければならない。

 得点はほとんどがペイントエリア内で、ポストプレーやショートジャンパー、フックシュートに加え、チームメイトとの合わせから高確率でショットを決めてくる。身体能力は高くないものの、サウスポーの利点を生かし独特なタイミングでショットを繰り出すため、ディフェンスが難しい選手でもある。

 もしサボニスが欠場となれば、ホーネッツ戦と同様、ジャカール・サンプソンが先発パワーフォワードとして出場するだろう。また先発スモールフォワードで、得点源の1人であるウォーレンともスイッチしてマッチアップする可能性があるだけに、ファウルトラブルには特に注意したいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
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