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NBA

「彼にとってはウィン・ウィン」ネッツへ移籍した弟セスへ、兄ステフィンがメッセージ<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.02.14

兄ステフィンはシクサーズからネッツに移籍した弟セス(右)について、「新しいユニフォームに身を包んだ彼を見るのが楽しみ」と語った。(C)Getty Images

兄ステフィンはシクサーズからネッツに移籍した弟セス(右)について、「新しいユニフォームに身を包んだ彼を見るのが楽しみ」と語った。(C)Getty Images

 トレード・デッドライン最終日の2月10日、フィラデルフィア・セブンティシクサーズとブルックリン・ネッツの2チーム間で超大型トレードが成立。

 シクサーズはベン・シモンズ、セス・カリー、アンドレ・ドラモンド、2022年のドラフト1巡目指名権を放出し、ネッツからジェームズ・ハーデンとポール・ミルサップを手にした。

 今季1試合も出場していなかったシモンズを手放して実力者ハーデンを加えたことで、シクサーズはジョエル・エンビードとのリーグ最高級のデュオを形成することに成功。

 ただ、このトレードでチームNo.1シューターだったカリー、チーム2位の平均8.8リバウンドを奪っていた元オールスターのドラモンドも失っており、その代償は大きかった。

 ゴールデンステイト・ウォリアーズのスーパースターで、セスの兄でもあるステフィン・カリーは、弟の移籍について次のように語った。

「(セスの所属先が)フィリーからブルックリンになったことで、僕のスマホの中でお気に入りチームを変えなきゃいけなかったよ。間違いなく大きな動きで、厄介なトレードに巻き込まれてしまった。彼はあのチーム(シクサーズ)でプレーするのが大好きだったし、実際に凄くいいプレーをしていたからね」
 
 シクサーズ在籍2シーズン目の今季、セスは45試合の出場でいずれもキャリアハイとなる平均15.0点、3.4リバウンド、4.0アシストに加え、3ポイント40.0%という好成績を残していたのだから当然だろう。

 ネッツは1月下旬までイースタン・カンファレンス首位争いを演じていたものの、エースのケビン・デュラントが離脱すると、泥沼の11連敗を喫しイースト8位まで転落。

 29勝27敗(勝率51.8%)と調子を落とすネッツにとってプレーメークやディフェンスで貢献できるシモンズ、リバウンド力に定評があるドラモンドの補強は的確と言っていい。

 そしてスペースを作り出すだけでなく自らショットをクリエイトできるセスも多くのプレータイムを手にすることが予想される。新天地で再スタートを切る弟にステフィンはメッセージを送った。

「(トレードが決まったから)動き出さなきゃいけない。彼にとってはウィン・ウィンだと思う。できれば(移籍先でも)コンテンダーの一員で、プレーオフレースでインパクトを与えられるといいね。新しいユニフォームに身を包んだ彼を見るのが楽しみだよ」

 今季レギュラーシーズンにおけるステフとセスの兄弟対決はすでに終了したが、ネッツにはデュラント、カイリー・アービングというスーパースターがいる。新加入のシモンズがチームに上手くフィットすれば、ステフ擁するウォリアーズとネッツが今年のNBAファイナルで顔を合わせる可能性も決してゼロではないはずだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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