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NBA

アデトクンボは得点王やMVPに興味なし?「個人賞を気にしたら、本当のゴールから遠ざかってしまう」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.04.11

アデトクンボが見据えるは個人タイトルではなく、自身が思い描く“ベストプレーヤー”に近づくことだけだという。(C)Getty Images

アデトクンボが見据えるは個人タイトルではなく、自身が思い描く“ベストプレーヤー”に近づくことだけだという。(C)Getty Images

 レギュラーシーズン最終日となった現地時間4月10日(日本時間11日、日付は以下同)。この日は全チームの試合が組まれているが、得点王争いのトップを走るジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ/平均30.6点)と2位のヤニス・アデトクンボ(平均29.9点)は揃って欠場したため、エンビードが初のスタッツリーダーに輝く結果となった。

 惜しくも戴冠を逃したアデトクンボだが、本人は一切気にしていない様子。シーズン最終戦を迎える前の9日、得点王やMVPといったアウォードについては意識していないと明かしている。

「本当のことは言わないようにするよ。『そうしたことを気にすると、潜在能力をフルに出し切れない』と信じているからね。僕はバスケットボールで頭がいっぱいなんだ。僕はできる限りベストになりたい。その姿勢を何度も見せてきたよね。だから得点王も、MVPについても気にしていない」
 
 アデトクンボは昨季までのキャリア8年でシーズンMVPに2度輝いたほか、MIPや最優秀守備選手賞、オールスターMVPといった栄冠に加え、昨季はバックスを優勝へと導きファイナルMVPを受賞。27歳ながら最年少で75周年記念チームにも名を連ねた、現時点でバスケットボール殿堂入りが約束されているスーパースターだ。

 そんな男が目指すのは、自身が思い描くベストプレーヤー像に可能な限り近づくことだけ。

「僕はどんなことをしてでも、ベストプレーヤーになりたい。ただそれだけなんだ。得点王になることを気にしていたら、僕が本当に成し遂げたいゴールから自分を遠ざけてしまうだけさ」

 51勝31敗(勝率62.2%)という成績で今季を終えたミルウォーキー・バックス。16日から幕を開けるプレーオフに向けて万全なコンディションを作り上げて、フランチャイズ史上初の2連覇を果たすべく邁進できるか。その最大のカギを握っているのが、アデトクンボの活躍であることは間違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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