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NBA

「私は彼を追い出した」カリーの恩師が大学時代のエピソードを明かす「驚くべき方法で練習に励んでいた」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.06.14

NBAでスーパースターとなったカリーは、デイビッドソン大時代(右)の最初の練習から誰よりもハードに取り組んでいたという。(C)Getty Images

NBAでスーパースターとなったカリーは、デイビッドソン大時代(右)の最初の練習から誰よりもハードに取り組んでいたという。(C)Getty Images

 現地時間6月13日(日本時間14日)、サンフランシスコのチェイス・センターで行なわれたゴールデンステイト・ウォリアーズとボストン・セルティックスのNBAファイナル第5戦はホームのウォリアーズが104-94で勝利。

 第4戦で43得点を叩き出したウォリアーズのエース、ステフィン・カリーは16得点、8アシストと控えめな成績に終わったが、26得点、13リバウンドのアンドリュー・ウィギンズを筆頭に、そのほかの選手が躍動。シリーズ成績を3勝2敗とし、リーグ制覇まであと1勝とした。

 そんななか、この試合前に行なわれた「Warriors Live」にカリーの恩師であるデイビッドソン大のボブ・マキロップHC(ヘッドコーチ)がゲストとして出演。現在も同大を率いる指揮官は、カリーの大学初となった練習についてこう明かしていた。

「私は一度、彼を追い出したんだ。あれは確か最初の練習だった。1分半ほど、彼は際立っていてね。そこで私はシャワールームへ追いやった。そして彼は翌日に戻ると、初日の練習にいられなかった分の代償を払ったんだ。私は常にハンカチを持ち歩いていてね。練習の半ばくらいに、ポケットから取り出して(そのハンカチで)風を送り始めるんだ。まるで白旗を揚げて降参するかのようにね。それは彼がその風さえも吸っていたからなんだ」

 NBAでスーパースターになってからも謙虚さを忘れず、人格者とも称されるカリーだが、誰よりもハードに練習へ取り組む姿勢も当時から抜きん出ていたと指揮官は語っていた。
 
「あれは意味のあるものだった。彼がこなすすべてのことはゲームスピードと同じ動きで、試合でも起こっていたよ。片足や2足でもやるし、(基本とは)異なる足でも(シュートを)打つし、右足から左手で、あるいは右手でも、それに左手、右手、両手でも放つ。彼は驚くべき方法をいくつも駆使して練習に励んでいたよ」

 第5戦で、カリーが放った3ポイントがリングを通過することはなかったものの、セルティックスの守備陣をかいくぐってフローターやレイアップを決めて加点したほか、ゲームハイの8アシストと、チームメイトたちの得点を演出してチームの勝利に貢献した。

 このエピソードを知って思い出したのは、カリーも参考にしてきたレジェンドの言葉だった。2018年10月に名シューターのレイ・アレンが来日した際、シュート力に磨きをかけたいプレーヤーや、プロを目指して毎日練習している選手へアドバイスをお願いしたところ、こんな答えが返ってきた。

「悪い習慣の練習をしないこと。常にゲームスピードで、ゲームでやることに対して練習することが大事だと思う。当然、それはものすごく疲れることではあるんだけど、効果は絶大なんだ。だからゲームスピードでしっかりと練習することが重要だね」

 カリーはアレンやレジー・ミラー(元インディアナ・ペイサーズ)、弟のセス・カリー(ブルックリン・ネッツ)、父デル(元シャーロット・ホーネッツほか)といったシューターたちのプレーを『YouTube』でチェックしているだけに、彼らが心がけていることも頭の中に叩き込み、実践していたのだろう。

 第6戦は16日に敵地ボストンで行なわれるが、カリーは次戦に向けて、第5戦のプレーを見返しつつ、ゲームスピードで練習を重ねて入念に準備していくに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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