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「相手の反撃に対してやり返したことが鍵になった」ウォリアーズ指揮官が語る第5戦の勝因<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.06.15

第5戦のウォリアーズは後半早々にセルティックスに逆転を許したが、第4クォーターに猛攻を仕掛けてシリーズ3勝目を手にした。(C)Getty Images

 2021-22シーズンのNBAはゴールデンステイト・ウォリアーズとボストン・セルティックスがファイナルに駒を進めた。

 1964年以来58年ぶりの両チームによる頂上決戦は、第5戦を104-94で制したウォリアーズがシリーズ3勝目をあげ、4年ぶりのリーグ制覇に王手をかけた。追い詰められたセルティックスは16日にホームのTDガーデンで開催される第6戦でなんとか勝利し、決着を第7戦まで引き延ばしたいところだ。

 シリーズ前、ウォリアーズの選手たちがファイナルでの経験が豊富(123試合)なのに対してセルティックスは全選手が初出場と、頂上決戦における経験の差を指摘されていたが、イーメイ・ユドカHC(ヘッドコーチ)はこんな言葉を残していた。

「実際、一度コートに立てば(経験というのは)そんなに違いはないんだ。このチームの選手たちは若いが、イースタン・カンファレンス・ファイナルをすでに何度か経験している。それに今プレーオフではハイレベルなチームを相手に第7戦を2度も乗り越えてきた。それはこのチームにとって最高の準備になったと思う」

 敵地での初戦を制したセルティックスは、第3戦もホームで勝利。2勝1敗とリードしていた。ウォリアーズの爆発的なオフェンスを強固なディフェンスで封じ込めて優勢と言えるシーンも何度かあった。
 
 だが第4、5戦を第4クォーターの失速により落とし、3月末以来初の2連敗を喫しただけに、現在はウォリアーズが形勢逆転したと見る見方が強い。

 いずれの試合も1点リードで最終クォーターを迎えたウォリアーズが勝ち切っており、第5戦ではハーフタイムで手にした12点リードを第3クォーターで逆転されるも、ジョーダン・プールのブザービーターで逆転し、最終クォーターで29-20と相手を上回った。

「相手の反撃に対してやり返したこと。それがこの試合の重要な部分だった。ボストンのランに対する応酬が、この試合の鍵になったんだ」

 ウォリアーズのスティーブ・カーHCがそう話したように、彼らはチーム全体が落ち着きを保ち、終盤にかけて集中力をさらに増してセルティックスをねじ伏せた。

 両チームは、点差が10点開いていようと一気に追いついて逆転するほどの爆発力を秘めているため、第4クォーターの最後まで勝敗の行方が決まることはない。

 2連敗で迎える16日の第6戦で、セルティックスは巻き返すことができるのか。それとも、ウォリアーズが3連勝で一気に優勝を掴み取るのか。次戦も必見の試合となるに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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