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ウォリアーズのグリーンが頂上決戦で4度対戦したレブロンの凄みを語る「彼こそが史上最もスマートな選手だ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.06.16

ウォリアーズのグリーンが、かつて4年連続で優勝をかけて戦った“キング”レブロンについて語った。(C)Getty Images

 現在、自身通算6度目となるNBAファイナルを戦っているゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンは、ここまでのシリーズ5試合で平均35.2分に出場し、5.0点、7.2リバウンド、5.8アシスト、1.6スティールを残している。

 一方でボストン・セルティックスの前に冷静さを欠くシーンも目立ち、第1、3、5戦でファウルアウト。2015年から19年まで5年連続で出場していた頂上決戦ではファウルアウトがゼロだったことを考えれば、らしくない結果と言える。

 ファイナルの1シリーズで3度退場したのは2000年のデイル・デイビス(インディアナ・ペイサーズ)以来初。ビッグマンのデイビスは、当時ロサンゼルス・レイカーズのシャキール・オニールとのマッチアップを強いられたこともあり、仕方なかった部分もある。

 それでも、グリーンは第5戦では34分59秒の出場で8得点、7リバウンド、6アシストを記録。ハンドオフからのフェイクでドライビングダンクを炸裂させるなど激しいプレーでチームを盛り立てた。

 そんななか、翌日の第6戦を前に行なわれた会見で、グリーンがかつてファイナルの舞台で火花を散らしたレブロン・ジェームズ(現レイカーズ)に言及する場面があった。
 
 現在対戦するセルティックスと、15~18年に4年連続で激突したクリーブランド・キャバリアーズ時代のレブロンとの比較を求められたグリーンは、次のようにコメントしている。

「いや、レブロン・ジェームズとメンタル面で対戦することと(セルティックスを)比較することはできないな。俺は彼こそが史上最もスマートな選手だと思っているからだ。"そのうちの1人"じゃない。コートに足を踏み入れた中で間違いなく一番スマートな男なんだ。だからその比較はレブロンに失礼だし、嘘をつくことになる」

 ウォリアーズとキャブズのファイナルでの結果は、キャブズが1勝3敗から奇跡の3連勝で大逆転を果たした16年を除くすべてでウォリアーズが優勝。チームとしては力の差を見せつけた一方で、グリーン個人はレブロンに対して今も変わらぬ最大級のリスペクトを示した。

 そのグリーンは、今季の対戦相手のセルティックスをこのように見ているという。

「相手のチームはめちゃくちゃ身体能力が高いということかな。とても若くて速く、強靭なんだ。それはこのシリーズを通じて分かったこと。しかも才能に溢れているから、彼らとの対戦では相手の裏をかくようにしなきゃならない」
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グリーンが警戒するセルティックスの「頭脳」とは?