現地時間6月21日(日本時間22日)、ボストン・セルティックスのバスケットボール運営部代表兼ゼネラルマネージャー(GM)のブラッド・スティーブンスが2021-22シーズン終了会見をオンラインで開いた。
昨季までの8シーズン、セルティックスで指揮官を務めてきた男は、ダニー・エインジ(現ユタ・ジャズCEO)の後任として今季からフロント入りし、セルティックスはイーメイ・ユドカHC(ヘッドコーチ)を迎えた。
チームは今年1月下旬まで勝率5割前後を行き来していたものの、そこから徐々に白星先行へと好転し、スティーブンスは2月のトレード・デッドラインでデリック・ホワイト、ダニエル・タイスを獲得し、イースタン・カンファレンスを制するチームを作り上げた。
チームの中心は“ジェイズ(Jay’s)”ことジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウン。この2人の周囲にマーカス・スマート、アル・ホーフォード、ロバート・ウィリアムズ三世、ホワイト、グラント・ウィリアムズらを擁し、2010年以来のファイナルへ進出した。
ゴールデンステイト・ウォリアーズとの頂上決戦で、セルティックスは敵地で初戦を制し、ホーム開催の第3戦も勝利したことで2勝1敗とリードしていたのだが、結果としては翌第4戦から3連敗で今季を終えた。
スティーブンスは今季のセルティックスが「本物のチーム」となり、「17人の選手たち全員が1つの方向へ向いていた」と労っていたのだが、やはりファイナルで敗れたことは「今でも刺されるような痛みが走る。なぜって、我々には勝てるチャンスがあると思っていたからだ」と口にしており、今でも尾を引いているという。
セルティックスはファイナル第4戦以降の3試合でいずれも97得点以下に終わっており、第5戦で18ターンオーバー、第6戦でも22ターンオーバーを喫してしまった。
スティーブンスは「我々は惜しいところまでいった。何よりもオフェンスが敗因となった。ターンオーバーの多くは我々のミスではあるが、相手(のディフェンスが)が素晴らしかったんだ」と敗因を口にしていた。
また、ベンチメンバーの貢献度も両チームの明暗を分けたと言えるだろう。ウォリアーズはジョーダン・プール、ゲイリー・ペイトン二世、オットー・ポーターJr.らがベンチから出てきて効果的な働きをしつつ、自身の役割を知り尽くしたアンドレ・イグダーラやネマニャ・ビエリツァも少なからずインパクトを残した。
対するセルティックスは、ベンチからホワイト、ウィリアムズ、ペイトン・プリチャードが出場したとはいえ、ほかの選手たちはローテーション外。第6戦では序盤に12点リードを手にするも、ベンチメンバー(ホワイト、ウィリアムズ、プリチャード)が前半でわずか2得点に終わり、良い流れを持続させることができなかったことも敗因となった。
「このチームの選手層は、イーストのプレーオフでは十分に通用していたと見ていた。でもファイナルに入ってベンチ陣が苦しむことになってしまった」
スティーブンスが話していたとおり、来季このチームがチャンピオンシップを獲得するためには、ベンチ陣の強化も必須になってくるだろう。
はたして、セルティックスは今夏にどう動くのか。スティーブンスの手腕に注目していきたい。
文●秋山裕之(フリーライター)
昨季までの8シーズン、セルティックスで指揮官を務めてきた男は、ダニー・エインジ(現ユタ・ジャズCEO)の後任として今季からフロント入りし、セルティックスはイーメイ・ユドカHC(ヘッドコーチ)を迎えた。
チームは今年1月下旬まで勝率5割前後を行き来していたものの、そこから徐々に白星先行へと好転し、スティーブンスは2月のトレード・デッドラインでデリック・ホワイト、ダニエル・タイスを獲得し、イースタン・カンファレンスを制するチームを作り上げた。
チームの中心は“ジェイズ(Jay’s)”ことジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウン。この2人の周囲にマーカス・スマート、アル・ホーフォード、ロバート・ウィリアムズ三世、ホワイト、グラント・ウィリアムズらを擁し、2010年以来のファイナルへ進出した。
ゴールデンステイト・ウォリアーズとの頂上決戦で、セルティックスは敵地で初戦を制し、ホーム開催の第3戦も勝利したことで2勝1敗とリードしていたのだが、結果としては翌第4戦から3連敗で今季を終えた。
スティーブンスは今季のセルティックスが「本物のチーム」となり、「17人の選手たち全員が1つの方向へ向いていた」と労っていたのだが、やはりファイナルで敗れたことは「今でも刺されるような痛みが走る。なぜって、我々には勝てるチャンスがあると思っていたからだ」と口にしており、今でも尾を引いているという。
セルティックスはファイナル第4戦以降の3試合でいずれも97得点以下に終わっており、第5戦で18ターンオーバー、第6戦でも22ターンオーバーを喫してしまった。
スティーブンスは「我々は惜しいところまでいった。何よりもオフェンスが敗因となった。ターンオーバーの多くは我々のミスではあるが、相手(のディフェンスが)が素晴らしかったんだ」と敗因を口にしていた。
また、ベンチメンバーの貢献度も両チームの明暗を分けたと言えるだろう。ウォリアーズはジョーダン・プール、ゲイリー・ペイトン二世、オットー・ポーターJr.らがベンチから出てきて効果的な働きをしつつ、自身の役割を知り尽くしたアンドレ・イグダーラやネマニャ・ビエリツァも少なからずインパクトを残した。
対するセルティックスは、ベンチからホワイト、ウィリアムズ、ペイトン・プリチャードが出場したとはいえ、ほかの選手たちはローテーション外。第6戦では序盤に12点リードを手にするも、ベンチメンバー(ホワイト、ウィリアムズ、プリチャード)が前半でわずか2得点に終わり、良い流れを持続させることができなかったことも敗因となった。
「このチームの選手層は、イーストのプレーオフでは十分に通用していたと見ていた。でもファイナルに入ってベンチ陣が苦しむことになってしまった」
スティーブンスが話していたとおり、来季このチームがチャンピオンシップを獲得するためには、ベンチ陣の強化も必須になってくるだろう。
はたして、セルティックスは今夏にどう動くのか。スティーブンスの手腕に注目していきたい。
文●秋山裕之(フリーライター)
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