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NBA

「ヒューストンに行くものだと思っていた」“サプライズ”でマジックに指名されたバンケロが明かすドラフト前の裏話<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.07.20

1位でマジックに指名されたバンケロだが、ドラフトの少し前までは3位でロケッツに指名されるものだと思っていたという。(C)Getty Images

1位でマジックに指名されたバンケロだが、ドラフトの少し前までは3位でロケッツに指名されるものだと思っていたという。(C)Getty Images

 今年のサマーリーグは、7月上旬からカリフォルニア、ソルトレイクシティ、ラスベガスの3都市で開催され、6月のドラフトで指名されたルーキーや、NBA入りを狙う選手たちによる、熱い戦いが繰り広げられた。

 オーランド・マジックからドラフト1位で指名された注目のパオロ・バンケロも2試合に出場し、平均20.0点、5.0リバウンド、6.0アシスト、2.50スティール、1.00ブロックという前評判通りの活躍を披露。

 ただ、マジックのジャマール・モーズリーHC(ヘッドコーチ)曰く「もう彼にできることは十分見せてもらった。あとは他の選手に機会を与えたい」という理由で残りの試合は全休となった。

 彼の1位指名については、「サプライズ」とも言われたが、彼自身も、ヒューストン・ロケッツから3位指名されることを想定していた。しかし、ドラフト直前に彼の考えを変える急展開があったことを、サマーリーグ後にYahoo スポーツへ明かしている。

「すっかりヒューストンに行くものだと思っていたんだ。まあ、どこへ行ってもハッピーになるはずだとは思っていたけれど、あの時点では、僕の頭の中にあったのはヒューストンだった」(バンケロ)
 
 同じ西海岸出身で年齢も近いジェイレン・グリーン、ジョシュ・クリストファーの2人とは、11、12歳の頃から、大会やトレーニングキャンプで頻繁に顔を合わせては、ともに切磋琢磨してきた仲。彼らとの共闘は、バンケロにとって大きな魅力となっていた。

 しかも、マジックはジャバリ・スミスJr.を指名する、というのがメディアでの大方の予想であったから、バンケロ自身も「自分の1位指名はまずない」と思っていたという。

 ところが、ドラフトの2日前、突然マジック側からバンケロに連絡が入り、ZOOMでビデオインタビューをすることになった。

「その時はすっかりヒューストンに行く気でいたから、正直彼らからのコールには驚いた」というバンケロだったが、マジックのフロントスタッフは、施設や、街の様子を丁寧に説明し、さらには、チームがどのようなプレーをしたいと望んでいて、そのシステムにバンケロの持つスキルがいかにはまるか、ということを熱く語ってくれたのだという。

 インタビューを終えた時は、彼も、彼のエージェントもすっかり「オーランドに行くことになるかも?」という気持ちになっていたそうだ。

 実際にはその時点でも、ヒューストンの存在が頭の中を占めてはいたが、オーランド側が見せてくれたもの、説明してくれたものに、「抗えない魅力を感じた」とバンケロは語っている。

 もともと、シカゴでのドラフトコンバインでもマジックについていい印象を持っていたのに加え、このビデオ会議で、それは一層強くなった。
 
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