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NBA

名手カーターは現役最終年を古巣で過ごす可能性があった?「僕らはヴィンスを呼び戻そうとした」と舞台裏が明かされる<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2022.08.08

カーターは現役ラストイヤー、ラプターズでプレーする可能性もあったという。(C)Getty Images

カーターは現役ラストイヤー、ラプターズでプレーする可能性もあったという。(C)Getty Images

 NBAキャリア22年、4つのディケイド(1990年代、2000年代、2010年代、2020年代)でプレーした史上初の選手としてリーグ史に名を刻んでいるヴィンス・カーター。そんな彼が最も輝いていたのは、プロ生活をスタートさせたトロント・ラプターズ時代だろう。

 ルーキーイヤーの1998-99シーズンは新人王に輝き、伝説となっている2000年のスラムダンク・コンテストで一世を風靡。2001年のプレーオフ・イースタン・カンファレンス準決勝では、アレン・アイバーソン(当時フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)と死闘を演じ高得点を連発。最後は自ら退団を希望する形でチームを去り、在籍6年半とさほど長くはなかったものの、残したインパクトとファンからの人気は絶大だった。

 そんなカーターの現役ラストイヤーとなった2019-20シーズン前、彼をラプターズに呼び戻し、引退の花道を作ろうという動きがあったという。カーターがホストを務めるポッドキャスト番組『The VC Show』にゲスト出演したカイル・ラウリー(現マイアミ・ヒート/当時ラプターズ)が、次のように内情を明かした。
 
「関係者以外でこの話を知っている人がいるかはわからないけど、これだけは言っておく。僕は一時期、ヴィンスを僕らのところに呼び戻そうとしたんだ。僕たちはそれを実現しようとしたが、ビジネスなどもあって上手くいかなかった。

 でも、僕は彼をトロントに呼び戻そうとする最大の支持者の1人だったし、ヴィンスも全面的に賛成してくれていたんだ。ヴィンスがトロントに戻ってくることに賛成しなかったとしたら、それは嘘だ。僕たちはそれを成し遂げようと動いていた。けれど、僕が言ったように、ビジネスはビジネスなのさ」

 2019年オフ、カーターは「あと1年」と宣言し、翌年の引退を示唆。2019-20シーズンはアトランタ・ホークスでプレーしたものの、3月中旬に新型コロナウイルスのパンデミックが発生したためシーズンが中断となってしまう。

 そこまでの成績が振るわなかったことで、ホークスは“バブル”での第二幕に参加できず、そのままシーズン終了に。カーターは宣言通り同年オフに引退を表明したため、結果として3月11日のニューヨーク・ニックス戦が事実上のラストゲームになってしまうという、やや不完全燃焼な最後を迎えていた。

 もし、2019年オフにラプターズ復帰が実現していたら——。同年の彼らはイースタン・カンファレンス2位の53勝19敗(73.6%)という好成績を残してシーズン第二幕、そしてプレーオフに進んでいただけに、カーターにふさわしいラストゲームが用意できたかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部

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