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NBA

「ものすごく名誉なこと」ドイツ代表の永久欠番となったノビツキーがファンへ感謝「忘れられない旅になりました」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.09.02

ドイツ代表で初の永久欠番となったノビツキー。地元開催の大会を前に、ファンへ感謝を述べた。(C)FIBA

ドイツ代表で初の永久欠番となったノビツキー。地元開催の大会を前に、ファンへ感謝を述べた。(C)FIBA

 現地時間9月1日、ドイツのケルンなど4都市で「FIBAユーロバスケット(欧州選手権)2022」が開幕。開催国であるドイツと強豪フランスによる一戦の前に、1人の偉大な選手が登場した。

 男の名はダーク・ノビツキー。NBAダラス・マーベリックスで21シーズンのキャリアを送り、オールスターに14回、オールNBAチームに12回選出されたドイツのレジェンドは、代表チームでの背番号14が永久欠番となり、式典が催されたのだ。

 ペイントエリアが主戦場という従来のビッグマン像を塗り替えたノビツキーは、2006-07シーズンにヨーロッパ出身選手として初のMVP、11年にはマブズをフランチャイズ史上初のNBAチャンピオンへ導き、ファイナルMVPにも選ばれた。

 美しい弧を描くジャンパーや巧みなポストプレーに勝負強さも兼備し、キャリア平均20.7点、7.5リバウンド、2.4アシストを記録。とりわけ代名詞のワンレッグ(片足)フェイダウェイジャンパーはブロック不可能とされ、現在は数多くの選手たちがレパートリーに取り入れている。

 マブズで数多くの球団記録を保持するだけでなく、通算3万1560得点はNBA歴代6位。出場1522試合と5万1368分は4位、フィールドゴール成功1万1169本は8位という申し分ない実績を残し、今年1月には背番号41がマブズ史上4人目の永久欠番となった。
 
 今回、大会アンバサダーとして会場に現われたノビツキーは、ドイツ代表初の欠番に「ものすごく名誉なこと。私はいつも代表チームでプレーすることが大好きで、常に自分の全てを注いできました」とコメント。

 ノビツキーはドイツ代表として08年の北京オリンピック、02年と06年のFIBA世界選手権(現ワールドカップ)に出場。欧州選手権には計4度(05、07、11、15年)出場し、主要大会を通じて平均21.8点、8.5リバウンド、1.9アシストを残した。

 なかでも02年の世界選手権では平均24.0点、8.2リバウンド、2.7アシスト、1.2スティール、2.0ブロックという大車輪の活躍でドイツを銅メダルへ導き、自身は大会MVPとオールトーナメントチーム入り。05年の欧州選手権でも平均26.1点、10.6リバウンド、1.7アシスト、1.1スティール、1.9ブロックで銀メダルを獲得する原動力となり、再びMVPとオールトーナメントチームに選出された。

 NBAと代表チームの両方で永久欠番となった男は、会場から“MVPチャント”で歓迎されるなかで、ファンに感謝を述べた。

「私にとって、本当に忘れることのできない旅となりました。数多くの人たちが大きな大会へ足を運んで、私たちをサポートしてくれました。皆さんとの忘れられない旅になりました。この場でお礼を言わせてください」

 昨秋にNBAの75周年記念チームにも選ばれたノビツキーは、今後もバスケットボール界のレジェンドとして、競技の素晴らしさを伝えていくだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)
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