現地時間9月13日、人気ポッドキャスト番組『All the Smoke』の予告映像がインスタグラムで公開され、ダラス・マーベリックスのジェイソン・キッドHC(ヘッドコーチ)のコメントが届いた。
キッドHCがゲスト出演した最新エピソードは15日にYouTubeへ公開予定で、この日届いた映像では昨季までチームに在籍したジェイレン・ブランソンについて語っていた。
2018年のドラフト2巡目33位でマブズから指名された司令塔は、キャリア4年目の昨季に平均16.3点、3.9リバウンド、4.8アシストにフィールドゴール50.2%をマーク。
さらにプレーオフでは平均21.6点、4.6リバウンド、3.7アシスト、1.1スティールを叩き出し、マブズのカンファレンス・ファイナル進出に大きく貢献した。
「最も大事なのは、彼が大金を手にしたことを私は嬉しく思っているということ。彼は我々を助けてくれた。こう言うと(オーナーのマーク)キューバンは好まないだろうが、私は選手たちが大金を得ることが大好きなんだ」
キッドHCがそう話したとおり、今夏フリーエージェント(FA)となったブランソンは、当初マブズと残留と報じられたものの、ニューヨーク・ニックスと4年1億400万ドル(約148億7200万円)という超高額契約を結んで移籍。
昨季の年俸が約180万ドル(約2億5740万円)だった185cmの小兵は、今季ニックスでトップとなる約2773万ドル(約39億6539万円)となり、なんと10倍以上も年俸がアップする。
「私は(トレーニング)キャンプ初日に選手たちへ言うんだ。『君たちの望みを教えてくれ』とね。誰もがショットをたくさん打つことや出場時間が欲しいと言ってくる。でもそれは真実ではない。彼らは大金を欲しがり、たくさんプレーしたいものなんだ」
「そこで私は『いいだろう。では私がその手助けをしよう』と答えて、彼らへいくつか質問するんだ。信頼すること、コミュニケートし、一生懸命にプレーするんだとね。ブランソンについて言えば、彼は(私の話を)よく聞いて、いいことがいくつも起こった。私はただ、選手たちを成功と呼べる位置へ導きたいだけなのさ」
マブズはルカ・ドンチッチに次ぐ2番手の得点源だったブランソンを見返りなしで失ったため、オフェンス力ダウンが懸念される。
ただ、チームはトレードでクリスチャン・ウッド、FAでジャベール・マギーというビッグマンを加えたほか、昨季ケガに泣かされたティム・ハーダウェイJr.も復帰するだけに、キッドHCはドンチッチという絶対的な核を中心とした新たな勝ち方を模索しているに違いない。
一方のブランソンは、新天地でジュリアス・ランドルやRJ・バレット、エバン・フォーニエ、さらには高校時代から知るメンターのデリック・ローズらと共に、新たなキャリアを歩むこととなる。
マブズにとってブランソンの退団は大きなダメージになったかもしれないが、選手目線に立ったキッドHCからすれば、選手の育成が見事成功したケースと言える。
キッドHCとブランソンは、1シーズンのみの共闘ではあったものの、互いを信頼してきたからこそ生まれた関係がある。ただ、それはあくまでコート外のこと。
今年12月3日と27日に行なわれるマブズ対ニックス戦で、ブランソンの特徴を知り尽くしたキッドHCが、どのような対策を講じるかも気になるところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
キッドHCがゲスト出演した最新エピソードは15日にYouTubeへ公開予定で、この日届いた映像では昨季までチームに在籍したジェイレン・ブランソンについて語っていた。
2018年のドラフト2巡目33位でマブズから指名された司令塔は、キャリア4年目の昨季に平均16.3点、3.9リバウンド、4.8アシストにフィールドゴール50.2%をマーク。
さらにプレーオフでは平均21.6点、4.6リバウンド、3.7アシスト、1.1スティールを叩き出し、マブズのカンファレンス・ファイナル進出に大きく貢献した。
「最も大事なのは、彼が大金を手にしたことを私は嬉しく思っているということ。彼は我々を助けてくれた。こう言うと(オーナーのマーク)キューバンは好まないだろうが、私は選手たちが大金を得ることが大好きなんだ」
キッドHCがそう話したとおり、今夏フリーエージェント(FA)となったブランソンは、当初マブズと残留と報じられたものの、ニューヨーク・ニックスと4年1億400万ドル(約148億7200万円)という超高額契約を結んで移籍。
昨季の年俸が約180万ドル(約2億5740万円)だった185cmの小兵は、今季ニックスでトップとなる約2773万ドル(約39億6539万円)となり、なんと10倍以上も年俸がアップする。
「私は(トレーニング)キャンプ初日に選手たちへ言うんだ。『君たちの望みを教えてくれ』とね。誰もがショットをたくさん打つことや出場時間が欲しいと言ってくる。でもそれは真実ではない。彼らは大金を欲しがり、たくさんプレーしたいものなんだ」
「そこで私は『いいだろう。では私がその手助けをしよう』と答えて、彼らへいくつか質問するんだ。信頼すること、コミュニケートし、一生懸命にプレーするんだとね。ブランソンについて言えば、彼は(私の話を)よく聞いて、いいことがいくつも起こった。私はただ、選手たちを成功と呼べる位置へ導きたいだけなのさ」
マブズはルカ・ドンチッチに次ぐ2番手の得点源だったブランソンを見返りなしで失ったため、オフェンス力ダウンが懸念される。
ただ、チームはトレードでクリスチャン・ウッド、FAでジャベール・マギーというビッグマンを加えたほか、昨季ケガに泣かされたティム・ハーダウェイJr.も復帰するだけに、キッドHCはドンチッチという絶対的な核を中心とした新たな勝ち方を模索しているに違いない。
一方のブランソンは、新天地でジュリアス・ランドルやRJ・バレット、エバン・フォーニエ、さらには高校時代から知るメンターのデリック・ローズらと共に、新たなキャリアを歩むこととなる。
マブズにとってブランソンの退団は大きなダメージになったかもしれないが、選手目線に立ったキッドHCからすれば、選手の育成が見事成功したケースと言える。
キッドHCとブランソンは、1シーズンのみの共闘ではあったものの、互いを信頼してきたからこそ生まれた関係がある。ただ、それはあくまでコート外のこと。
今年12月3日と27日に行なわれるマブズ対ニックス戦で、ブランソンの特徴を知り尽くしたキッドHCが、どのような対策を講じるかも気になるところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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