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「1000%同じことをやる」グリーンが“戦犯”となった2016年ファイナルを回想「やりたくないことでも、自分を犠牲にするつもりはない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2022.09.23

2016年ファイナルでグリーンは出場停止処分を受け、ウォリアーズは逆転負けを喫したが、本人は同じシチュエーションになったら「同じことをする」という。(C)Getty Images

 ゴールデンステイト・ウォリアーズは、2021-22シーズンに4年ぶりのリーグ優勝を果たした。

 ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーン、スティーブ・カー・ヘッドコーチ(HC)の"カルテット体制"となった2014-15シーズンから昨季までの8年間でファイナル進出6回、優勝4回と黄金期を築いてきたなか、15-16シーズンはレブロン・ジェームズ(元ロサンゼルス・レイカーズ)擁するクリーブランド・キャバリアーズに大逆転負けを喫してタイトル獲得を逃した。

 敗因はドレイモンド・グリーンの出場停止だが、本人は再びその状況になれば、「同じことをする」と明言している。

 2016年のNBAファイナル、連覇を狙うウォリアーズはレブロンとカイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)の強力デュオを中心としたキャブズ相手にシリーズ3勝1敗と2連覇に王手をかけた。

 しかし、第4戦でレブロンとの接触でコートに倒れたグリーンは、腕を振って相手の股間付近を叩いてしまい、フレイグラントファウル判定。累積による出場停止で第5戦を欠場することになった。

 グリーン不在の第5戦、ホームで97-112と敗れたウォリアーズは、結局3連敗で終戦。対するキャブズは、NBAファイナル史上初となる、1勝3敗からの大逆転優勝という劇的な形で悲願の球団初タイトルを手にしたのだった。
 
 グリーン欠場がなければ、ウォリアーズが連覇を果たし、今以上の黄金時代を築いていたかもしれないが、グリーンの中で後悔は一切ないようだ。

『Checc'n In Podcast』に出演した際、「俺たちは負けた。それは冷静に受け止めている。自分たちのチャンピオンシップを犠牲にしたのは俺だ。俺は冷静だし、問題ない。自分の過ちは認めるよ」と語ったうえで、「同じことをまたするか? 1000%(やる)」と断言した。

 グリーンの中では、レフェリーは自分に対する判定が厳しすぎるとの思いがあるようで、「ドレイモンド・グリーン・ルールがある」と吐露している。

「(クリーブランド・キャバリアーズの)エバン・モーブリーも(今年3月の対戦で)レブロンの顔面を(右足で)蹴った。もちろん、彼が退場すべきだったと言っているわけではない。ただ、誰かが俺をまたごうとしたら、俺はそいつを殴る。2度とやりたくないことでも、自分を犠牲にするつもりはない。まあ、フレイグラントファウルの累積ポイント次第(累積4ポイントになると次戦で出場停止)で、そうできない可能性はあるけどね」

 ルールを尊重する中でも、選手として、1人の人間として譲れないものがある――。グリーンはそんな信念を覗かせていた。

構成●ダンクシュート編集部
 
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