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「ゲイリーのことは皆が大好き」名将カーがペイトン二世との再会を語る。ブレイザーズ移籍は「彼が頑張ってきた証」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.10.12

カーHCが昨季まで指導したペイトン二世(右)について語った。(C)Getty Images

 現地時間10月11日、ゴールデンステイト・ウォリアーズはホームのチェイス・センターでポートランド・トレイルブレイザーズを迎えてプレシーズンゲームを行なった。

 ブレイザーズにとってはプレシーズン最終戦、ウォリアーズはあと1試合を残しているが、約1週間後にレギュラーシーズン開幕を控える両チームは、この試合で主力を温存。

 ブレイザーズではデイミアン・リラードとゲイリー・ペイトン二世、さらにはジャスティス・ウィンズロウが欠場。ウォリアーズではステフィン・カリー、ジョーダン・プール、アンドリュー・ウィギンズ、ケボン・ルーニーが欠場しており、プールにパンチを見舞ったドレイモンド・グリーンは依然としてチームから離れており、コンディション調整中のクレイ・トンプソンとアンドレ・イグダーラも出場しなかった。

 そんななか、試合前の会見で、ウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は昨季ローテーション入りして優勝に貢献したペイトン二世についてこのように語っていた。

「我々は昨日彼を見たよ。彼ら(ブレイザーズ)がメインフロアで練習時にやってきたんだ。たぶんいつもの癖なんだろうけど、彼は階段を下りてきて、皆へ『ハロー』と言ってきた。感動的だったよ。ゲイリーのことは皆が大好きさ」
 
 1990年代から2000年代中盤まで活躍し、13年に殿堂入りしたポイントガードを父に持つペイトン二世は、ドラフト外でNBA入りするもウェイブ(放出)やGリーグ行きを何度も味わうなど、苦しい経験を積んできた。

 それでも、リーグで生き残るべく、チーム練習やスクリメージ(練習試合)、試合で日々ハードにプレーし、昨年4月に10日間契約でウォリアーズへ加入。その後本契約を手にし、昨季開幕直前にウェイブされるもすぐさま契約を結び直してローテーション入りに成功。

 レギュラーシーズンでは71試合(うち先発は16試合)に出場して平均17.6分、7.1点、3.5リバウンド、1.4スティールをマーク。自身初のプレーオフでは、カンファレンス・セミファイナルで左ヒジ骨折と靭帯損傷に見舞われるも、NBAファイナルで復帰。12試合に出場して平均16.9分、6.5点、3.1リバウンド、1.3アシスト、1.2スティールを残してみせた。
 
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