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NBA

ミッチェル、バーンズ、ターナー……W杯戦士たちの序盤戦の活躍をチェック!【アメリカ編Part2】

鳴神富一

2019.11.26

3年目のミッチェルは全試合で2桁得点をあげており、平均25.9点はリーグ9位。オールスター出場も夢ではない好成績を残している。(C)Getty Images

3年目のミッチェルは全試合で2桁得点をあげており、平均25.9点はリーグ9位。オールスター出場も夢ではない好成績を残している。(C)Getty Images

 この夏、中国で開催されたFIBAワールドカップ2019。

 大会はスペインが2006年以来となる頂点に立ったが、それ以上に衝撃的だったのがアメリカの大敗だ。3連覇を狙ったチームは1次、2次ラウンドを無敗で突破するも、準々決勝でフランスに逆転負け。さらに順位決定戦でもセルビアに敗れ、史上ワーストの7位。NBA屈指の名将グレッグ・ポポビッチが率いた“バスケ大国”は、屈辱的な結果で帰国の途に就いた。

 来年の東京五輪にはレブロン・ジェームズやステフィン・カリーといった、NBAを代表するスーパースターが出場を検討しているという。ただ今年メンバーに選ばれた12人の戦士たちもシーズンの活躍次第では、1年後に再び代表のユニフォームを身にまとう権利を得られるわけだ。そんな選手たちの現状を伝える第2回目。

 まずはイースタン・カンファレンスのプレーヤーからチェックしていこう。

 ブルックリン・ネッツのジョー・ハリスはワールドカップで3ポイント成功率50%を記録。キャリア6年目のシューターは、3ポイントラインが遠くなるNBAでも44.8%と高水準を誇っている。成功率自体は昨季の47.4%から下降しているが、15試合中14戦で長距離砲を沈めており、その安定感は“シュートの職人”と呼ぶにふさわしい。

 マイルズ・ターナー(インディアナ・ペイサーズ)はディフェンス力に定評があり、昨季はブロック王に輝いた伸び盛りのビッグマン。ワールドカップでは平均1.8本、NBAでも2.1本とペイサーズ・ディフェンスの“最後の砦”として君臨している。しかし11月30日のブルックリン・ネッツ戦で右足首を痛め、8試合の欠場を強いられた。
 
 一方のウエスタン・カンファレンスでは、4チームから4選手がワールドカップに出場。

 抜群の身体能力を持つユタ・ジャズのドノバン・ミッチェルは、ワールドカップでチーム2位の平均13.1点を稼いだ。国際舞台で大きな自信と経験を得た23歳のライジングスターは、ここまでリーグ9位の平均25.9点、3ポイント成功率38.9%とスコアラーとしてさらにステップアップした印象。11月23日のニューオリンズ・ペリカンズ戦で叩き出した37得点を筆頭に、5試合で30点以上、その間チームも4勝1敗と自身の活躍が勝利に直結していることも評価ポイントだ。

 昨季、デリック・ホワイトはサンアントニオ・スパーズで自身の地位を確立。ボールハンドリングとディフェンス力に優れたコンボガードは、チームを陰で支える縁の下の力持ち的存在だ。今季はデジャンテ・マレーの復帰によってセカンドユニットでの起用が多いが、それでも平均9.8点、2.7アシストと及第点の数字を残している。

 今年2月にサクラメント・キングスにトレードで入団したハリソン・バーンズは、加入2シーズン目の今季は開幕から先発に名を連ねている。平均15.8点に加え、フィールドゴール成功率50%、3ポイントも39%と波が少ないのがこの選手の強み。守備での貢献度も高く、何よりチーム最多の平均出場時間(34.1分)を記録していることが、ルーク・ウォルトン・ヘッドコーチのバーンズに対する信頼度の高さを如実に示している。

 デンバー・ナゲッツのビッグマン、メイソン・プラムリーはワールドカップで平均7.9分の出場で1.3点、2.7リバウンドと活躍の場は限られた。しかしナゲッツでは平均16分のプレータイムで平均6.5点、5.3リバウンド。特筆すべき数字を残しているわけではないが、エースのニコラ・ヨキッチのバックアッパーとして奮闘中だ。

文●鳴神富一(スポーツジャーナリスト)
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