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NBA

ウォーカー、テイタム、ミドルトン……W杯戦士たちの序盤戦の活躍をチェック!【アメリカ編Part1】

鳴神富一

2019.11.22

ウォーカーは代表の疲れも見せず、加入1年目からはつらつとしたプレーで好調セルティックスを牽引している。(C)Getty Images

ウォーカーは代表の疲れも見せず、加入1年目からはつらつとしたプレーで好調セルティックスを牽引している。(C)Getty Images

 この夏、中国で開催されたFIBAワールドカップ2019。

 大会はスペインが2006年以来13年ぶり2度目の頂点に立ったが、それ以上に話題となったのがアメリカの大敗だ。3連覇を狙ったチームは準々決勝でフランスに逆転負けを喫すると、順位決定戦でもセルビアに敗れ、歴代ワーストの7位に沈んだ。

 NBA屈指の名将、グレッグ・ポポビッチ(サンアントニオ・スパーズ)が代表のコーチに就任して挑んだ初の国際大会。優勝を飾って来年の東京五輪に弾みをつけたいところだったが、スタープレーヤーが次々と参加を見送り、メンバーは12人中11人が20代という顔ぶれ。最大のスタープレーヤーがケンバ・ウォーカーというバスケ大国を“Bチーム”と揶揄する声も聞かれた。

 ワールドカップ前の親善試合ではオーストラリアに敗退し、予選でも苦戦を強いられたチームは“寄せ集め集団”に過ぎなかった。個々の能力は高いものの、王者スペインや準優勝のアルゼンチンとは連係面で雲泥の差があり、絶対的なエースも不在……。7位という結果も“必然”だったのかもしれない。

 大会に出場した選手たちは夏の悔しさをバネに、今季NBAの舞台で懸命に戦っている。来年の五輪にはトップスターたちが参加の意思を表明しているが、彼らもシーズンの活躍次第では、1年後に再び代表チームのユニフォームを見にまとう権利を得られるわけだ。
 そんなチームUSAの選手たちの現状を2回に渡って紹介していきたい。

 現在イースタン・カンファレンスで首位を走るボストン・セルティックスからは4人がメンバーに選ばれた。代表でチーム最多の平均14.4点、5.4アシストをあげたケンバ・ウォーカーは、今夏に加入したボストンでも1年目からエースとして君臨。平均23.4点、5.0アシストと上々のスタッツを残している29歳の司令塔は、ヘッドコーチのブラッド・スティーブンスから「戦士」と呼ばれ、チームメイトからも厚い信頼を得ている。

 チームの№1スコアラーはウォーカーも、今季の好調は若手のジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンの働きなくして語れない。テイタムのワールドカップは1次ラウンド2戦目のトルコ戦で足首を捻挫し戦線離脱。ベンチから敗戦を見守るという屈辱的な結果となった。21歳の新星はその鬱憤を晴らすように、平均20.4点、7.5リバウンドと躍動。11月19日のフェニックス・サンズ戦では26得点、11リバウンドと今季初のダブルダブルを達成した。

 そして飛躍的に成長を遂げているブラウン。類まれな運動能力はワールドカップでも存分に活かされたが、NBAでもその強みを存分に発揮している。平均19.5点、7.3リバウンドはともにキャリアハイで、昨季まで成功率6割台だったフリースローも7割台に乗せるなど好調だ。

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