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NBA

「並の21歳じゃない」ピストンズのカニングハムが今季急成長した理由、そして成熟さの裏にあった“ふたつの出来事”<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.11.07

昨季のドラ1カニングハムが、キャリア2年目の今季急成長を遂げている。(C)Getty Images

昨季のドラ1カニングハムが、キャリア2年目の今季急成長を遂げている。(C)Getty Images

 今年のNBAドラフトで全体1位指名を受けたルーキー、パオロ・バンケロ(オーランド・マジック)。デビュー戦から期待通りの活躍を見せて大きな話題となっているが、昨年のドラ1ケイド・カニングハムも、改革期にあるデトロイト・ピストンズで、今季はますます真のリーダーとしての成長ぶりを発揮している。

 平均17.4点、5.5リバウンド、5.6アシストという成績でルーキーイヤーの昨季を終えたカニングハムは、2年目を迎えた今季もマジックとの開幕戦から18得点、10アシストのダブルダブルをマーク。その後も毎試合コンスタントに2桁得点をあげているが、特に5戦目のアトランタ戦からは得点数がさらに上昇。開幕4試合のアベレージが平均18.5点だったのに比べ、5戦以降は27.7点と、10点近くも増加している。

 とりわけ7試合目のゴールデンステート・ウォリアーズ戦では23得点、10リバウンド、9アシストとトリプルダブルにあと一歩という活躍で、昨季チャンピオンから白星を奪った。
 
 彼のパフォーマンスが向上している理由について、『The Athletic』のジェームズ・L・エドワーズ三世記者が指摘しているのは、シュートセレクションが変わったことだ。5試合目以降はミドルレンジからのジャンプシュートが増加。直近4試合は平均10.3回のプルアップジャンパーを試投し、成功率58.5%と高い数字をあげている。

 これは“ミドルレンジの鬼”デマー・デローザン(シカゴ・ブルズ)が同じく直近4試合で平均10本放ち、成功率5割でリーグ2番手につけていることからも、その凄さがわかるだろう。

 その裏にあるのは、“自分の弱みを冷静に分析して改善に努める”というカニングハムの姿勢だ。

 もともと負けん気の強いカニングハムは、これまでビッグマンが前に立ち塞がっても、さらに挑戦意欲を燃え上がらせてリムに向かっていくところがあったという。しかし今は違う。たとえばミルウォーキー・バックスに2点差で惜敗した31日のゲームでは、シュートに向かおうとした際にヤニス・アテトクンボが立ちはだかると、一瞬ボールをキープ。ガードのグレイソン・アレンがマッチアップしてきたところを狙ってショットを決めている。
 
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