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NBA

「まるでゲームだ」エンビードの歴史的パフォーマンスに鳴り止まない称賛「正直笑っちゃうよ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.11.14

攻守で暴れ回ったエンビードに、同僚や指揮官は惜しみない称賛を送った。(C)Getty Images

攻守で暴れ回ったエンビードに、同僚や指揮官は惜しみない称賛を送った。(C)Getty Images

 現地時間11月13日、フィラデルフィア・セブンティシクサーズはホームのウェルズファーゴ・センターで好調ユタ・ジャズと激突。同点16回、リードチェンジ16回という激戦の末に、105-98で勝利を手にした。

 ジェームズ・ハーデンをケガで欠くシクサーズは、今季ここまで勝ち越したことがなく、勝率5割になったのも一度のみ。開幕前の下馬評を裏切る戦いぶりが続いていた。

 だが、ジョエル・エンビードが12日のアトランタ・ホークス戦で42得点、10リバウンド、6アシスト、2スティール、2ブロックの大暴れを見せて勝利を掴むと、翌13日のジャズ戦でも躍動。ケリー・オリニク、ウォーカー・ケスラー、ジャレッド・ヴァンダービルトといった相手ビッグマンをモノともせず、自身の豊富なスキルセットを見せつけディフェンダーを圧倒する。独特なタイミングで繰り出すユーロステップ、ガードのように滑らかな動きから放つプルアップジャンパーやフェイダウェイジャンパー、3ポイントなど、ショットが面白いようにリングへ吸い込まれていった。

 圧巻だったのは第4クォーター。シクサーズはトバイアス・ハリスとタイリース・マキシー、ダヌエル・ハウスJr.が放ったシュートがリングに嫌われ、ハウスJr.のフリースロー1本しか加点できなかったが、エンビードはこの12分間だけでフィールドゴール7/8(成功率87.5%)、フリースロー12/15(同80.0%)で26得点に5ブロックと、コートの両エンドで相手の息の根を止めたのである。
 
 2連戦の2日目となったこの日、28歳のビッグマンは足首、肩に痛みを抱えながらも36分41秒コートに立ち、キャリアハイの59得点に11リバウンド、8アシスト、7ブロックの超絶パフォーマンスを披露。シクサーズを2連勝へと導いた。

「この勝利は俺だけのものじゃない。俺たちはチームとして手にしたんだ。確かに、コーチたちは俺をそのポジションへ配置し、チームメイトたちが俺にボールをくれた。チーム全体で最高のスペーシングができていたと思う。正しいスポットにいて、自分のことを信頼し、ボールを送ってくれたチームメイトたちに感謝している」

 本人はそう謙遜したものの、1973-74シーズンにブロックショットが公式スタッツになってから、1試合で55得点、5ブロック以上をクリアしたのはエンビードが初。加えて50得点、10リバウンド、5アシスト、5ブロック以上を残したリーグ史上初の選手となった。
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