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「ホームであってほしいと本当に思うよ」ブレイザーズのリラードが遠征中に“ホームゲーム開催”を願うワケ<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.12.16

ブレイザーズ一筋11年目のリラードは、通算得点で球団歴代2位。記録更新目前に迫っている。(C)Getty Images

 ポートランド・トレイルブレイザーズは、現地12月15日時点でウエスタン・カンファレンス5位の16勝12敗(勝率57.1%)、ここ6戦で5勝1敗と好調だ。

 チームにはデイミアン・リラード、アンファニー・サイモンズ、ジェレミー・グラントと、平均20点以上を稼ぐスコアラーが3人おり、ここまでリラードが28.8点、サイモンズが23.7点、グラントが22.4点を残している。

 なかでもリラードは現在4試合連続で36得点以上と絶好調で、12日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦では第3クォーター終了時点でゲームハイの38得点。3ポイントは11本を決めて成功率64.7%(試投17)と、成功数の確率の両方で今季ベストをマークした。

 リラードは2021年のプレーオフ、デンバー・ナゲッツとのファーストラウンド第5戦で2度の延長の末に12本の3ポイントを決め切り、NBAのプレーオフにおける1試合最多成功記録を保持している。

 また、レギュラーシーズンにおいても通算3度の11本成功を記録しており、こちらはステフィン・カリーの12回に次ぐリーグ歴代2位。在籍11年目を迎えた男は、今もなおブレイザーズの顔として先頭を走り続けている。

 そんななか、リラードが大記録達成まで間近に迫っていることに注目が集まっている。通算1万7971得点で球団史上2位のスコアリングガードは、クライド・ドレクスラーが保持する1万8040得点まで69と肉薄しており、順調にいけば残り3試合、あるいは2試合でトップに立つ。
 
 ブレイザーズは現在、ウエストのチームとのアウェー6連戦の初戦を終えたばかり。16日にダラス・マーベリックス戦、翌17日にヒューストン・ロケッツ戦、19日と21日にはオクラホマシティ・サンダーとの2連戦、23日にデンバー・ナゲッツ戦で遠征を終える。

 12日のウルブズ戦後、リラードはアウェーゲームで球団新記録を樹立することが濃厚なことについてこう漏らしていた。

「ホームであってほしいと本当に思うよ。これはファンの皆がその瞬間の一部になるにふさわしいことだからね。彼らはこれまでの道のりにおいて、どのステップも見守ってきてくれた。俺の最初の試合もそうだった。俺が健康体を維持できれば、順調に(記録達成まで)進んでいくだろう。ただ、こればかりは仕方ないね」

 リラードは、すでに3ポイント試投数(5932本)と成功数(2215本)、フリースロー成功数(4028本)で球団最多記録を保持しており、キャリア平均24.7点、フリースロー成功率89.3%もブレイザーズ史上トップ。だが通算得点で球団史上1位に立つことは、チームを象徴する選手がドレクスラーからリラードへ変わる瞬間だけに、ホームのファンの前で達成したい気持ちは当然だろう。

 とはいえ、記録達成のためだけに試合を欠場するわけにもいかず、ブレイザーズとリラードの遠征は続く。

 ホームのモーダ・センターにファンが駆けつけ、リラードの記録達成を祝福するのは26日のシャーロット・ホーネッツ戦までお預けとなりそうだが、その時は球団一筋の生え抜きエースに万雷の拍手が送られることだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)
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