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NBA

「彼の運動能力は信じられない」名手ノビツキーがキャリア20年目のレブロンを称賛!自身の“GOAT論”にも変化が<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.12.27

元マブズのノビツキー(右)は、かつての好敵手レブロン(左)について「20年目になってもこのようにプレーしているのはとんでもないこと」と称賛した。(C)Getty Images

元マブズのノビツキー(右)は、かつての好敵手レブロン(左)について「20年目になってもこのようにプレーしているのはとんでもないこと」と称賛した。(C)Getty Images

 現地時間12月25日、ロサンゼルス・レイカーズはダラス・マーベリックスとのクリスマスゲームに115-124で敗退。

 ただ、今月30日に38歳になるレイカーズのレブロン・ジェームズは38得点、6リバウンド、5アシストと見事な活躍でチームを牽引した。

 試合後、レブロンはマブズのレジェンド、ダーク・ノビツキーについて「彼は史上最高のインターナショナルプレーヤーだと思う。俺ならマヌ(ジノビリ/元サンアントニオ・スパーズ)と一緒に彼を入れるね」と称賛。

 するとノビツキーは、2011年のNBAファイナルで対戦した好敵手についてこう話していた。

「彼が20年目になってもこのようにプレーしているのはとんでもないこと。彼の運動能力は信じられないね。私はそのことが嬉しいんだ」

 ノビツキーにとってキャリア20年目(39歳)の2017-18シーズンは、先発センターとして77試合に出場。3ポイント成功率40.9%(平均1.8本成功)と自慢のシュート力は健在だったものの、平均12.0点、5.7リバウンド、1.6アシストと役割は限定されていた。

 一方のレブロンは、キャリア20年目の今季もここまで平均36.0分、27.8点、8.1リバウンド、6.6アシスト。チーム最年長ながら出場時間と得点のアベレージでチームトップを誇っているのだから驚きだ。
 
 そんなレブロンに対して、ノビツキーは最大級の賛辞を贈った。

「私はいつも、マイケル・ジョーダンがGOATだと言っている。でもジェームズが、カリーム・アブドゥル・ジャバーが保持する通算得点記録を上回れば、私は(GOATが)マイケルだという議論からいくらか抜け出すよ」

 GOAT(Greatest Of All Time)は史上最強を意味し、“GOAT論争”は、ファンやメディア、選手たちの間で頻繁に取り上げられており、トップに挙がるのはジョーダンまたはレブロンという構図がここ数年続いている。

 ただ、両選手はコート上で対戦経験はない。1980年代中盤から90年代後半にかけて数多くの偉業を成し遂げてきたジョーダンと、2003年のプロ入りから現在に至るまでトップレベルを維持しているレブロンを単純比較することは難しく、両者による頂上決戦は永遠のテーマと言えるだろう。

 そうしたなか、外国籍出身選手として史上最多、NBA歴代でも6位の通算3万1560得点をマークしたノビツキーは、レブロンが通算得点で歴代1位に躍り出れば、風向きが変わるかもしれないと示唆している。

 ジャバーが保持する歴代1位の通算3万8387得点に対し、レブロンは3万7758得点、その差は629。ケガで長期欠場でもしない限り、レブロンが今季中に歴代1位へ浮上して“ジャバー超え”を果たし、リーグに新たな歴史が刻まれる日は刻一刻と迫っている。

 ノビツキーが話したように、その日が訪れれば“GOAT論争”にも何か変化が生じてくるのかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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