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NBA

八村塁は間もなくトレードに!? NBA数チームがビジネス面で好影響の“日本の至宝”獲得に興味!<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.01.19

プロ入りから4年間ウィザーズでプレーしてきた八村だが、今季中にトレードされる可能性が出てきた。(C)Getty Images

プロ入りから4年間ウィザーズでプレーしてきた八村だが、今季中にトレードされる可能性が出てきた。(C)Getty Images

 現地時間1月18日、ワシントン・ウィザーズは敵地マディソンスクエア・ガーデンでニューヨーク・ニックスと対戦。この試合からエースのブラッドリー・ビールが復帰したウィザーズは、相手に一度もリードを許さず、116-105で勝利を収めた。

 ウィザーズはそのビールが18得点に4リバウンド、4アシスト。さらにカイル・クーズマが27得点、13リバウンド、7アシスト、クリスタプス・ポルジンギスが22得点、11リバウンド、5アシスト、2ブロック、デニ・アブディヤが14得点、7リバウンド、モンテ・モリスが13得点、7リバウンド、5アシスト、デロン・ライトが11得点、5リバウンド、4アシスト、2スティール、2ブロックとマルチな働きを見せて勝利に貢献。

 試合後、ウェス・アンセルドJr.HC(ヘッドコーチ)が「3人(ビール、クーズマ、ポルジンギス)の息が合っていた」と語り、ビールは「今日のように競い合い続けることができるなら、僕らはすごく良くなっていくだろうね」と自信を見せていた。

 その一方で、八村塁はこの試合で約20分コートに立ったが、フィールドゴール7本(うち6本は3ポイント)をすべて落として1リバウンド、1アシストにとどまった。

 今季29試合目で初の無得点に終わった八村だが、その原因は自身を巡るトレード報道にあったのかもしれない。

 この日、米メディア『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者、ウィザーズ番記者のジョシュ・ロビンズは、ウィザーズが八村のトレードオプションを探っているとレポート。そのほかの媒体でも4年目の日本人フォワードを中心としたトレードに関する話し合いを始めたというニュースが飛び交った。
 
 来月8日に25歳を迎える八村は、ここまで平均24.2分の出場で12.9点、4.4リバウンド、1.2アシストにフィールドゴール成功率49.2%を記録。昨季成功率44.7%を残した3ポイントは34.6%と下降しているが、1月に出場した7試合では40.0%と、復調傾向にあった。

 そうしたなかで、『The Athletic』は、ウエスタン・カンファレンスに所属する複数のチームは、八村が持つ得点力を必要とし、獲得に関心を示していると報道。米メディア『Hoops Wire』によると、そのなかの1つがユタ・ジャズだという。

 203cm・104kgのフォワードは、ミッドレンジジャンパーを得意としており、現時点ではこの得点力が最大の強みとなっている。さらに日本人バスケットプレーヤーとしては最も高い知名度を誇り、マーケティングというビジネス面においてもインパクトを与えることが期待できる。

 もっとも、ウィザーズはクーズマとポルジンギスの来季契約はプレーヤーオプションで、今季終了後にこれを破棄すれば制限なしフリーエージェント(FA)になることができる。特にクーズマはFAになることが濃厚で、八村も今夏に制限付きFAになることから、ウィザーズは今夏に主力のフォワードをまとめて失う可能性すらある。

『The Athletic』は、もしウィザーズが八村をトレードするなら、クーズマをキープできる自信があるというシグナルになるかもしれないと報じているが、見返りなしで退団されると判断すれば、ここから一気に動き出すかもしれない。

 今年のトレード・デッドラインは2月9日。“日本の至宝”は2019年のプロ入りからウィザーズ一筋でプレーしてきたが、新天地に移籍し新たなスタートを切るのか。期限まで目が離せない日々が続きそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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