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NBA

「なぜスリーを打とうとするんだ?」名手オラジュワンがエンビードに苦言。ヨキッチには「すごく効率的」と称賛<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.01.19

現役時代、2度ファイナルMVPに輝いた名センターのオラジュワン(左)が、ヨキッチ(中央)とエンビード(右)について語った。(C)Getty Images

現役時代、2度ファイナルMVPに輝いた名センターのオラジュワン(左)が、ヨキッチ(中央)とエンビード(右)について語った。(C)Getty Images

 現地時間1月18日、米誌『Sports Illustrated』でNBAで“失われたアート”として、ポストプレーが取り上げられた。そのなかでフィーチャーされていたのが、元ヒューストン・ロケッツのアキーム・オラジュワンだ。

 オラジュワンは1984年のドラフトでマイケル・ジョーダンを抑え、1巡目全体1位でロケッツから指名された213cm・115kgのビッグマンはNBAで18シーズンをプレー。キャリア平均35.7分の出場で、21.8点、11.1リバウンド、2.5アシスト、1.7スティール、3.1ブロックにフィールドゴール成功率51.2%を残したナイジェリア出身のレジェンドは、94年にロケッツを初のNBAチャンピオンへ導き、翌年タイトルを獲得して2年連続でファイナルMVPに選出された。

 最優秀守備選手賞に2度、シーズンMVP1度、オールスターとオールNBAチームに各12度、オールディフェンシブチームにも9度名を連ねており、レギュラーシーズンでNBA史上最多の3830ブロックという大記録も残してきた。

 そんなオラジュワンの最も印象的なプレーと言えば、“ドリームシェイク”だ。持ち前のスピードとクイックネス、ボールハンドリングと絶妙なフェイクやスピンムーブなどを織り交ぜたプレーで相手ビッグマンを翻弄し、90年代のNBAで一際眩い光を放ってきた。

 引退後もバスケットボール界に多大な影響を与えており、2009年にはコビー・ブライアント、11年にはレブロン・ジェームズへ自身のポストプレーを教えており、スーパースターたちを新たなレベルへと引き上げる手助けをしてきた。
 
 オラジュワンの現役時と比較すると、現代のNBAでは明らかにポストプレーが激減しセンターの影響力も低下。ハンドチェックルールの廃止、さらには3ポイント全盛でポジションレスなバスケットボールが展開されており、スーパースターと呼べるビッグマンは数えるほどしかいない。

 もっとも、過去2シーズンでは外国籍出身のセンターたちがシーズンMVPの投票数でトップ2を占めている。デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチ(セルビア出身)と、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジョエル・エンビード(カメルーン出身)だ。

 両選手はビッグマンながらいずれもオールラウンドなスキルを持ち、ゲームの中で多才な能力を発揮している。14日に『NBA.com』へ公開された最新版のMVP候補ランキングでも、ヨキッチがトップ、エンビードは5位と、今季もリーグ最高級の実力者として活躍を続けている。
 
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