現地時間２月18日、「NBAオールスター2023」が開催されているユタ州ソルトレイクシティでは、翌日のオールスター本戦に向けた練習と、出場選手たちのメディア対応が行なわれた。

　９日にブルックリン・ネッツからフェニックス・サンズへ電撃移籍したケビン・デュラントは、１月に負った右ヒザの内側側副靱帯の故障によりオールスターには出場できないが、会見場に姿を現した。

　そこで記者から「ベストなトラッシュトーカーは誰ですか？」と聞かれると、デュラントは「たぶんD.Book（デビン・ブッカー）だね」と、さっそく新たなチームメイトの名を挙げた。

　また、「もしゾンビだらけの世界にいるとして、チームメイトを１人連れていくとしたら？」という一風変わった質問には「ディアンドレ・エイトン（サンズ）」と回答。そしてキャリア18年目の大ベテラン、クリス・ポールとプレーするうえで楽しみにしていることについて聞かれると、「彼の持つIQだ」と切り出し、このように続けた。
  「俺は彼の持つゲームに対する熱意が過小評価されていると思っている。CP（ポール）は本当にバスケットボールが大好きなんだ。試合を観るのも好きで、分析するかのように観ているよ。ここ（サンズ）に来て１週間が経った。何度か練習をこなして、彼とは話し合っているところなんだ。俺は彼のゲームに対する熱意が大好きだ。もちろん、フロアで彼はチームメイトのためにたくさんクリエイトしてくれる。彼は俺たちを助けてくれるのさ」

　１月８日の試合を最後に、年明け後はわずか４試合の出場にとどまっているデュラントだが、現在のステータスは「Day-to-Day（その日次第）」のため、早ければオールスター明け初戦となる24日のオクラホマシティ・サンダー戦で新天地デビューを飾る可能性がある。

　はたして、フェニックスへ舞い降りた稀代の点取り屋は、新天地でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。彼を獲得するために、チームは複数の主力とドラフト指名権を失ったが、それだけ今季に懸けているということ。ポール＆ブッカーのバックコートコンビに、現役最強のスコアラーを加えた新生サンズの動向から目が離せない。

文●秋山裕之（フリーライター）