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“MVP予想3番手”のアデトクンボがタイトルについて持論「ベストプレーヤーがチームで最も価値ある選手ではないこともある」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.03.17

2019、20年にMVPを獲得したアデトクンボ。今季も候補に名を連ねるが、本人はチームの勝利に重きをおいているようだ。(C)Getty Images

 現地時間3月16日、イースタン・カンファレンス首位のミルウォーキー・バックスはホームで行なわれたインディアナ・ペイサーズ戦に123-139で敗戦。一方、ウエスタン・カンファレンス首位のデンバー・ナゲッツは119-100でデトロイト・ピストンズを下した。

 それでも、この日を終えてバックスは50勝20敗(勝率71.4%)でイーストならびにリーグトップの座をキープしている。

 各チームが82試合のうち70試合前後を終えた現在、シーズンのMVP候補は3選手に絞られたと見ていい。10日に『NBA.com』へ公開されたランキングでは1位がナゲッツのニコラ・ヨキッチ、2位がフィラデルフィア・セブンティシクサーズのジョエル・エンビード、3位がバックスのヤニス・アデトクンボとなっている。

 今季62試合の出場で平均24.8点、11.9リバウンド、9.9アシストにフィールドゴール成功率63.3%をマークしているヨキッチは、過去2年連続でMVPを獲得。現役最高級の万能センターは平均トリプルダブル級の成績でチームを牽引しており、NBA史上4人目となる3年連続MVPの可能性も高まっている。
 
 その対抗馬の筆頭がエンビード。カメルーン出身のビッグマンは昨季に外国籍選手として初の得点王となり、今季もリーグトップの平均33.5点に10.2リバウンド、4.1アシスト、1.11スティール、1.69ブロック、フィールドゴール成功率54.1%と圧巻の数字を残し、チームも46勝22敗(勝率67.6%)でイースト3位の好位置にいる。

 一方、2019、20年に2年連続でMVPを手にしたアデトクンボも見事な活躍を続けている。キャリア10年目の今季、自己最多の平均31.4点に11.9リバウンド、5.5アシスト、フィールドゴール成功率54.2%をあげ、リーグベストの戦績を誇るバックスを牽引している。

 そんななか、アデトクンボは16日に『The Athletic』へ公開された記事のなかで、自身とヨキッチ、エンビードがトップ3候補にいることを把握した上で"MVPを勝ち取るための基準"について持論を展開した。

「俺は信じているし、分かっているよ。俺たちが(MVPレースを)支配しているということをね。ではMVPとは何なのか。最も点を取った男か? 最も効率的な男なのか? それとも最も支配的な男になるのか? あるいは最も価値がある男なのか?

 ベストプレーヤーがそのチームにおける最も価値のある選手ではないこともある。例えば、ブルック(ロペス)は俺たちのチームで価値のある選手なんだ。でも(MVPの基準だと)そうはならない。これは選手自身ではコントロールできない。自分にできるのは、試合へ向けてどのようにして準備し、試合に臨んでいくかなんだ」
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ヤニスが理想に掲げる“ベストプレーヤー”とは