2007-08シーズンに、ボストン・セルティックスに22年ぶりのリーグ優勝をもたらしたケビン・ガーネット、ポール・ピアース、レイ・アレンの“ビッグ3”。頂点に立ったあと、ガーネットとアレンの間には長年溝があったが、昨年ついに和解したことで多くのファンを安心させた。そして先日、ガーネットが“雪解け”の理由を明かしている。
セルティックスは07年夏、ミネソタ・ティンバーウルブズからガーネット、シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)からアレンをトレードで獲得し、生え抜きのピアースと合わせた強力トリオを結成した。
直後のシーズンではピアースが平均19.6点、ガーネットが18.8点、アレンが17.4点の活躍でリーグ最高勝率(66勝16敗)をマーク。プレーオフではアトランタ・ホークス、クリーブランド・キャバリアーズ、デトロイト・ピストンズを破ってNBAファイナルに進出すると、コビー・ブライアント擁するロサンゼルス・レイカーズを4勝2敗で退け、球団史上17回目の優勝を成し遂げた。
その後もビッグ3を中心に08-09シーズンに62勝、09-10シーズンに50勝、10-11シーズンに56勝、11-12シーズンに39勝(ロックアウトにより66試合制)と毎年好成績を残したが、12年オフに亀裂が生じる。アレンがセルティックスのオファーを蹴り、フリーエージェントとして当時のライバル、マイアミ・ヒートに移籍したのだ。
以降、ガーネットとの間に溝が生まれ、約10年間にわたって2人の関係は修復されなかった。しかし、2022年2月にクリーブランドで開催されたオールスターでNBA75周年記念チームの交流があり、ガーネットはアレンに対しても冷静に応じられるようになったという。
「お互い争っている時は、俺も意地を張っていた。でも、彼が来てくれて良かったし、会えて良かったと思った。俺はそこから一歩引いて物事を捉えるようになった。彼がそこにいて元気な姿を見るのはごく自然なことだった。彼の家族にも会えたし、最高だったよ」
ガーネットはケビン・ハートがホストを務める番組『Cold as Balls』に出演した際、アレンと溝が生まれた理由についても明かしている。
「レイのシチュエーションを作ったのは、ボストンでの出来事は俺たちが3人で成し遂げたものだからだ。問題があるとすれば、それはマイアミ(ヒート)だ。ビジネス上の決断だと見ていたわけじゃない。レイにはもうひとつ優勝リングを手にするチャンスがあった。俺はそうだとは考えなかった。自分の思いのままに、すごく競争心旺盛だった」
一方で、アレンに歩み寄るようになった経緯には、2020年1月にヘリコプター墜落事故で急逝した盟友の存在もあったという。
「コビーが亡くなって、俺たち全員が年齢を重ねることで、人生は誰にでも与えられるものではないと理解することができた。万が一、レイに何かあったら悔やんでも悔やみ切れないとね」
昨年3月にはガーネットのセルティックス永久欠番式典が行なわれ、ビッグ3が再集結。アレンは「言葉を交わす必要はなかった。ただ近くにいて少し話をするだけで十分だった。私たちももういい大人で、年配者だ。一緒に特別なことを成し遂げたわけだから、ふんぞり返って怒ることはない」と振り返っている。
彼らのなかで、08年に勝ち獲った優勝の思い出は、これからも特別なものであり続けるに違いない。
構成●ダンクシュート編集部
セルティックスは07年夏、ミネソタ・ティンバーウルブズからガーネット、シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)からアレンをトレードで獲得し、生え抜きのピアースと合わせた強力トリオを結成した。
直後のシーズンではピアースが平均19.6点、ガーネットが18.8点、アレンが17.4点の活躍でリーグ最高勝率(66勝16敗)をマーク。プレーオフではアトランタ・ホークス、クリーブランド・キャバリアーズ、デトロイト・ピストンズを破ってNBAファイナルに進出すると、コビー・ブライアント擁するロサンゼルス・レイカーズを4勝2敗で退け、球団史上17回目の優勝を成し遂げた。
その後もビッグ3を中心に08-09シーズンに62勝、09-10シーズンに50勝、10-11シーズンに56勝、11-12シーズンに39勝(ロックアウトにより66試合制)と毎年好成績を残したが、12年オフに亀裂が生じる。アレンがセルティックスのオファーを蹴り、フリーエージェントとして当時のライバル、マイアミ・ヒートに移籍したのだ。
以降、ガーネットとの間に溝が生まれ、約10年間にわたって2人の関係は修復されなかった。しかし、2022年2月にクリーブランドで開催されたオールスターでNBA75周年記念チームの交流があり、ガーネットはアレンに対しても冷静に応じられるようになったという。
「お互い争っている時は、俺も意地を張っていた。でも、彼が来てくれて良かったし、会えて良かったと思った。俺はそこから一歩引いて物事を捉えるようになった。彼がそこにいて元気な姿を見るのはごく自然なことだった。彼の家族にも会えたし、最高だったよ」
ガーネットはケビン・ハートがホストを務める番組『Cold as Balls』に出演した際、アレンと溝が生まれた理由についても明かしている。
「レイのシチュエーションを作ったのは、ボストンでの出来事は俺たちが3人で成し遂げたものだからだ。問題があるとすれば、それはマイアミ(ヒート)だ。ビジネス上の決断だと見ていたわけじゃない。レイにはもうひとつ優勝リングを手にするチャンスがあった。俺はそうだとは考えなかった。自分の思いのままに、すごく競争心旺盛だった」
一方で、アレンに歩み寄るようになった経緯には、2020年1月にヘリコプター墜落事故で急逝した盟友の存在もあったという。
「コビーが亡くなって、俺たち全員が年齢を重ねることで、人生は誰にでも与えられるものではないと理解することができた。万が一、レイに何かあったら悔やんでも悔やみ切れないとね」
昨年3月にはガーネットのセルティックス永久欠番式典が行なわれ、ビッグ3が再集結。アレンは「言葉を交わす必要はなかった。ただ近くにいて少し話をするだけで十分だった。私たちももういい大人で、年配者だ。一緒に特別なことを成し遂げたわけだから、ふんぞり返って怒ることはない」と振り返っている。
彼らのなかで、08年に勝ち獲った優勝の思い出は、これからも特別なものであり続けるに違いない。
構成●ダンクシュート編集部
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