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コビーのレイカーズでの成功はオーナーの“特別待遇”のお陰?元選手が証言「彼だけはアンタッチャブルだった」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.07.07

ドラフト当時17歳という若さで名門レイカーズに入団したコビーだが、扱いは普通の新人とは違っていたようだ。(C)Getty Images

 コビー・ブライアントは、1996年に18歳でNBA入り後、ロサンゼルス・レイカーズ一筋20年で現役生活を終えた。数々のスーパースターを輩出した名門で成功を収めた背景には、当時オーナーだったジェリー・バスの見立てとサポートがあったと、元NBA選手のギルバート・アリナスが語っている。

 コビーがプレーしたレイカーズは、歴代最多タイとなる通算17回の優勝を誇るNBAきっての名門で、ジェリー・ウエストやカリーム・アブドゥル・ジャバー、マジック・ジョンソンといった名選手が在籍した伝統球団として知られる。

 その環境に高校を卒業した直後の18歳で飛び込んだわけだが、最終的に歴代4位(球団1位)の通算3万3643得点、リーグ優勝5回、オールNBA1stチーム選出11回、オールディフェンシブ1stチーム選出9回、オールスター選出18回など数々の記録を樹立。歴史に名を残すスーパースターとなった背景には、当時のオーナーによる"特例のアプローチ"があったと、同時代を生きたアリナスは『VLAD TV』のインタビューで語った。

「みんな知らないんだ。コビーがドラフトされた時、ジェリー・バスはシャック(シャキール・オニール)やレイカーズの面々に言った。コビーは"立ち入り禁止区域"で、悪戯や辱めもしてはならない、とね。コビーはルーキー・ヘイジング(アメリカのスポーツ界で習慣となっている、新人選手に恥ずかしい仮装などをさせる一種のイタズラ)の対象外だった。冗談じゃない! ほかのルーキーにはできるのに、コビーだけはアンタッチャブルだったのさ」
 
 レイカーズは同時期、1992年にNBA入りしてすでにリーグを席捲していたシャックや、80年代の"ショータイム・バスケット"の一員として活躍したバイロン・スコットらベテランも加入していたが、オーナーのバスはコビーを手厚く育てるために"特別待遇"を与えていたという。

 アリナスは、今年のドラフトで全体1位指名を受けたヴィクター・ウェンバンヤマが、名将グレッグ・ポポビッチ率いるサンアントニオ・スパーズに入団することを引き合いに出しながら、見解を述べている。

「(レイカーズは)未来を見据えて、ずっとコビーを守ってきた。このリーグのオーナーとして、ドラフト1位指名の選手や将来有望な若手に対してどう接するべきかということだ。リーグに入ってきて、溶け込もうとしている18歳、19歳の若者の話をしているんだ。キャリア最初の数年は何を得るにしても、変化していく。だから、手に入れたものに早くちゃんとした栄養を与えないと、悪い結果になる可能性もある。それがウェンビー(ウェンバンヤマ)がスパーズに行く理由だ。"ネクスト・レブロン"、"ネクスト・ジョーダン"、"ネクスト・コビー"になっていくためにはね」

 フランチャイズやオーナーの方針はそれぞれだが、コビーとレイカーズはタイミングも含めた結果の大成功だったと言えそうだ。

構成●ダンクシュート編集部
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