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NBA

ウォリアーズで再スタートを切る38歳のポール。新天地での起用法は未定も「バスケットボールに変わりはない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.07.11

リーグ屈指のパサーであるポールが、新天地ウォリアーズでどのような活躍を見せるのか注目だ。(C)Getty Images

リーグ屈指のパサーであるポールが、新天地ウォリアーズでどのような活躍を見せるのか注目だ。(C)Getty Images

 7月9日(日本時間10日)、「NBA 2K24 サマーリーグ」が開催されているラスベガスで、ゴールデンステイト・ウォリアーズへ加入したクリス・ポールの入団会見が行なわれた。

 フェニックス・サンズ在籍3年目となった昨季、ポールは59試合の出場で平均13.9点、4.3リバウンド、8.9アシスト、1.5スティールをマーク。5月に38歳を迎えたが、依然としてハイレベルなプレーを見せている。

 だが6月23日に成立した3チーム間の大型トレードでワシントン・ウィザーズ、その直後にジョーダン・プールらとのトレードでウォリアーズ移籍と、今オフに2度のトレードを経験した。

 ウィザーズは今オフにブラッドリー・ビールをサンズ、クリスタプス・ポルジンギスをボストン・セルティックスへ放出。ロスターを再編成中のウィザーズで大ベテランのポールがプレーする可能性は低かったが、一昨季の王者であるウォリアーズ移籍は誰も予想していなかっただろう。

「僕の家族でさえ、信じられなかったくらいさ」と本人が話したとおり、ポールにとってウォリアーズはこれまで覇権争いをしてきたライバルチームだった。

 そんなウォリアーズにはステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、今夏に再契約を結んだドレイモンド・グリーンのビッグ3がおり、彼らの周囲にもアンドリュー・ウィギンズ、ケボン・ルーニー、ゲイリー・ペイトン二世、ジョナサン・クミンガ、モーゼス・ムーディーといった2022年の優勝メンバーが揃っている。

 カリーは35歳、トンプソンとグリーンは33歳とベテランだが、新加入のポールは彼らを上回りチーム最年長となる。
 
 ポールはこれまでのキャリアで、1214試合すべてでスターターとして出場してきた。現状で、ポールはスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)と話しておらず、新天地でどんな役割をこなすのか、ベンチスタートになるのかどうかも分からない状況にいる。

 ウォリアーズは今オフのFA(フリーエージェント)戦線でコンボガードのコーリー・ジョセフ、技巧派ビッグマンのダリオ・シャリッチと契約。ジョセフ獲得により、ポールがカリーやトンプソン、ウィギンズ、グリーンと先発陣を形成する可能性もあるが、本人は冷静に次のように語った。

「結局のところ、バスケットボールに変わりはない。長い間、一緒にプレーしてきた選手たちで構成されているチームへ加入する状況に僕はいる。(でも)心配はしていない。(トレーニング)キャンプの時にみんなで分かり合っていくさ」

「今の段階で答えを出すことはできない。僕らは互いに練習して、彼らから学ばなきゃいけないことがあるし、彼らとしても僕について学ぶことが必要になることも出てくる。けどそれはどのチームだって同じことさ」

 過去にグリーンはポールを「とんでもなくスマートな男」と評していたように、この男はリーグ屈指のバスケIQの持ち主として知られる。“ポイント・ゴッド”は、先発、ベンチスタートに関係なく、間違いなくチームの力になるはずだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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