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バスケW杯

【バスケW杯】大黒柱ヨキッチ不在も侮れない強豪セルビア。ボグダノビッチを軸に注目の若手もズラリ<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.07.28

NBAホークスのボグダノビッチ(左)が今大会のエース候補。ポクシェフスキー(右)ら若手の台頭にも注目だ。(C)Getty Images

NBAホークスのボグダノビッチ(左)が今大会のエース候補。ポクシェフスキー(右)ら若手の台頭にも注目だ。(C)Getty Images

 今夏8月25日に開幕する「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」に挑む、セルビア代表の候補20人が発表された。

 欧州の多くの出場国が、昨年のユーロバスケット(欧州選手権)のメンバーを中心に構成しているなか、スターター5人のうち4人が不参加と、ガラッと顔ぶれが変わりそうなのが、このセルビアだ。

 とりわけ最も大きな痛手となったのが、大エースのニコラ・ヨキッチの欠場なのは言うまでもない。

 セルビア代表のスベティスラフ・ペシッチHC(ヘッドコーチ)は、「ヨキッチとは何度か話をしたが、彼は肉体的にも精神的にも疲れ切っていて、現時点で、責任を担う準備ができていないと感じていた」と、地元メディアに大黒柱不参加の理由を語った。

「ロスター入りしなかった選手と交わした会話の中で、最高のものだった」と指揮官は言い添えているが、故郷愛が強く、代表に懸ける思いが強いヨキッチにとっても苦渋の決断だったことが窺える。
 
 もう1人、欧州のトッププレーヤー、司令塔のヴァシリエ・ミチッチも不在となる。ペシッチHCはミチッチとも十分に話し合ったとのことだが、本人がこの夏は代表活動を回避したいと申し出たという。昨季はケガの影響もあってミチッチにとって充実した年とは言えず、さらに今オフにNBAのオクラホマシティ・サンダーと契約したことで、その準備にあてたいというのが彼の希望のようだ。

 加えて、オクラホマ滞在中に肩を負傷したとのことで、コンディションの面でもロスター入りは厳しい状態となった。

 その一方で、サンダーでチームメイトとなる“ポク”ことアレクセイ・ポクシェフスキーは、参戦の意思を表明している。彼も現在、痛めた肩をギリシャで治療中だが、昨年のユーロバスケットでは、候補には入ったものの最終ロスターに残らなかったゆえ、フル代表での初の国際大会出場に意欲的なようだ。

 昨年のスターターからはヨキッチとミチッチのほかに、得点力のあるフォワード、ウラディミール・ルチッチ(バイエルン・ミュンヘン)と、準優勝を果たした2014年のW杯でも主力として活躍したベテラン、ニコラ・カリニッチ(バルセロナ)の2人も不参加。両者とも、心身のコンディション不良を理由に挙げている。
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