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バスケW杯

【バスケW杯】日本と同組のドイツはシュルーダー、ヴァグナー兄弟ら精鋭部隊を派遣。その一方で“内紛”も?<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.07.30

シュルーダーを筆頭に実力者が揃うドイツは、日本にとって大きな障壁となる。(C)Getty Images

シュルーダーを筆頭に実力者が揃うドイツは、日本にとって大きな障壁となる。(C)Getty Images

 8月25日から始まるFIBAバスケットボールワールドカップで、日本と同じグループEで戦うドイツは、大会に“精鋭部隊”を送り込んでくる模様だ。

 地元ドイツで開催された昨年のユーロバスケットでフランス、リトアニア、ギリシャといった強豪を下して銅メダルに輝いた彼らは、現在、黄金期にあると言っていいほど戦力が充実している。

 その大会のメンバー12人全員が今回の候補にも選出。キャプテンのデニス・シュルーダー(トロント・ラプターズ)を筆頭に、ダニエル・タイス(インディアナ・ペイサーズ)、フランツ・ヴァグナー(オーランド・マジック)のNBA組に加え、昨年のユーロバスケットは足首のケガに泣いたモリッツ・ヴァグナー(マジック)も今回は参戦する。

 ただ、NBA勢では唯一、ダラス・マーベリックスのフォワード、マキシ・クリバーは、当初ゴードン・ハーバートHC(ヘッドコーチ)のセレクションに名を連ねていたが、今大会への参加を“辞退”する形に。
 
 昨年のユーロバスケットを、コンディション不良やマーベリックスとの新契約のタイミングであったことを理由に欠場したクリバーについて、キャプテンのシュルーダーがポッドキャストで苦言を呈したことを受けて、「昨年の大会で育まれたケミストリーを、自分が加わることで壊したくない」と、参戦しない旨を表明したのだった。

 ドイツ語のポッドキャストで語られたシュルーダーの発言は直接聞いていないが、「マキシは去年、そこにいなかった。君がコミットしていなかったのなら――それは僕たち全員へのメッセージだったわけだ――翌年もそこにいることはないだろう」といった内容のコメントをしたようだ。この後、シュルーダーは「個人的な敵意はなく、代表チームへの思いがあまってのこと」と公式にクリバーに謝罪している。

 この一件はともかく、ドイツ代表でのシュルーダーのリーダーシップは絶大だ。最大の魅力である得点力はもちろんのこと、流れを引き寄せるゲームメイクの巧さや勝利への意志といったメンタルの強さでも、チームに1クラス上の強さを与えている。
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