バスケW杯

NBAサンズの渡邊雄太、代表合流でW杯へ本格始動!若手の成長を喜ぶ「これが本来の練習の在り方」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.07.31

今回、代表唯一のNBAプレーヤーとしてW杯に挑む渡邊。日本代表合流直後の想いを語った。写真:萩原誠

 7月30日、味の素ナショナルトレーニングセンターにて強化合宿を実施中のバスケットボール男子日本代表が、公開練習を行なった。

 8月25日開幕の「FIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)2023」に向けた今回の直前合宿に参加しているのは15名。この中で、新たにメンバーに名を連ねたのがNBAフェニックス・サンズの渡邊雄太だ。

 NBAのルールにより28日に待望の合流を果たした渡邊は、まだ調整段階ということもあってトム・ホーバスHCから"飛ばし過ぎ"を指摘されていたというが、「やり始めると止まらなくなる。(W杯開幕の)25日に最高の状態に持っていくことが大事。結局ここまで全部(の練習に)参加してますけどね(笑)」と明るい表情で語った。

 日本代表キャリアは高校時代から数えて10年以上にのぼる。その過程で、選手たちの練習のレベルも確実に上がっていると感じているようだ。

「昔からずっと日本は練習が緩いなと感じていたんですけど、今はそんな心配をする必要が一切ない。むしろ、コンディショニング含めて仕上がっていない僕が頑張って合わせなきゃいけないくらい、本当にみんながピリピリしてる状態でやれています。これが本来の練習の在り方であり、ここ数年ですごく変わってきたと感じています」
 
 この日メディアに公開されたのは全体練習終了後のシューティングのみだったが、練習終盤の5対5には渡邊も参加し、接戦の場面でターンオーバーを連発した自チームに喝を入れたシーンもあったという。その一方で、20歳の金近廉(千葉ジェッツ)が渡邊にダンクを挑んだり、24歳の井上宗一郎(越谷アルファ―ズ)がマッチアップを志願したりと、若手のチャレンジを喜んで受け入れているようだった。

「緊張感と楽しんでいる割合がすごく良いなと感じます。まだ選考の途中で、本当に誰が選ばれても不思議ではない状況のなかで、みんなが競争心と緊張感を持って練習しています。僕もこれまでの5年間はNBAで同じような状況を過ごし、みんなの気持ちもすごくわかります。こういう時こそ楽しめる人がやっぱり強いと思うので、すごく良い練習ができていると思います」

 昨年からサッカーのW杯、野球のWBCと国際大会での盛り上がりが続いており、バスケもいい波に乗りたいところだが、渡邊は「自分たちができるのはベストを尽くすことだけ」と冷静に現実を見据えている。"死の組"と評される1次ラウンドで対戦するのは、ドイツ、フィンランド、オーストラリアといずれも格上ばかり。悲願の1勝を目指し、調整を加速させていく。

構成●ダンクシュート編集部

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