バスケW杯

【バスケW杯】「このために人生を捧げてきた」歴史的勝利を噛みしめる比江島慎。富樫勇樹は現代表を「絶対にギブアップしない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.08.28

33歳とチーム最年長の比江島は得意の個人技から17得点を奪い、日本の逆転勝利を後押しした。(C)Getty Images

 試合終了のブザーが鳴り響いた瞬間、沖縄アリーナは歓喜の渦に包まれた。

 8月27日に行なわれた「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の日本代表とフィンランド代表の一戦。好スタートを切った日本は第2クォーターに反撃を許し、第3クォーターには一時18点差をつけられたが、そこから猛攻を仕掛け、98-88で逆転勝ち。自国開催の2006年大会(当時の名称は世界選手権)以来となるワールドカップでの白星を手にした。

 日本は相手エースのラウリー・マルッカネンに27得点、12リバウンドを許し、攻撃では初戦のドイツ戦で20得点、6リバウンドをあげた渡邊雄太が4得点、15得点の馬場雄大も5得点と沈黙。しかしジョシュ・ホーキンソンが28得点、19リバウンド、ベンチから河村勇輝が25得点、9アシスト、富永啓生と比江島慎が17得点を奪い、金星を掴み取った。

 試合後、キャプテンの富樫勇樹は「(現代表は)本当にギブアップしないチームだと思いますし、全員でこの2か月どのチームより練習してきているので、その成果が出たと思います」と語り、比江島は「前回のワールドカップと東京オリンピックで全敗に終わって、この1勝のためにバスケ人生を捧げてきたので本当に嬉しいです」と勝利を噛みしめた。
 
 最終クォーター、同い年の河村とともにオフェンスを牽引した22歳の富永は「コートに出た瞬間に自分の役割を果たそうということで、ディフェンスから入って、そのままの流れで4クォーターもやれて良かったです」と振り返った。

 世界の舞台で待望の1勝を手にした日本だが、これで1次ラウンド突破が決まったわけではない。河村は勝利に安堵しつつも、次のオーストラリア戦に向けて気持ちを新たにした。

「この1勝はすごく大きいものですけど、これに一喜一憂することなく、僕たちの目標はアジア1位で、ヨーロッパの国に1勝することではないので、明日しっかり休んで明後日の試合オーストラリアに勝って、アジア1位という大きな目標に向かって頑張っていきたいと思います」

 オーストラリア、ドイツ、フィンランドと"死の組"と言われるグループEで大きな1勝を手にしたアカツキ・ジャパン。進化を続ける彼らの動向から目が離せない。

構成●ダンクシュート編集部

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