48年ぶりに自力での五輪出場に導いた指揮官の手腕が、あらためて脚光を浴びている。
去る9月2日、沖縄で開催された「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の順位決定戦で、日本代表はカーボベルデと対戦。80-71の快勝を収め、大会通算成績を3勝2敗とし、アジア最上位が確定。来年のパリ五輪出場権を獲得した。
漫画「スラムダンク」を彷彿とさせるような劇的な展開に、日本列島は興奮に包まれた。チーム唯一のNBAプレーヤーである渡邊雄太、“22歳コンビ”の河村勇輝や富永啓生、身長208センチを誇るビッグマン、ジョシュ・ホーキンソンなど個性派な選手らを流暢な日本語で指導し、ときには熱血采配でまとめ上げたのが、56歳のトム・ホーバス氏だ。
米国出身の同氏は2017年に女子日本代表のヘッドコーチ(HC)に就任すると、21年の東京五輪で史上初めて銀メダルに導いた。その手腕を買われ、同五輪後に男子日本代表HCに就任すると、先のW杯で世界の強豪国と互角以上の戦う集団にまで鍛え上げたのは周知の事実だ。
そんな指揮官の手腕には、W杯を戦い終えた敵将から賛辞が送られている。
フィリピンのスポーツ専門サイト『Spin.ph』は、日本代表と1次リーグを戦ったオーストラリアのブライアン・ゴージャンHCのコメントを紹介。同氏は「日本は情熱的にプレーしていた。トム・ホーバスHCは選手たちの強みを存分に発揮させ、彼らは国を挙げてチームを支えていた」と答え、ホーバスHCが指導した粘り強い組織的なバスケを称賛。さらに、代表チームを後押しする雰囲気を作り出した沖縄アリーナの観客を絶賛した。
加えて同HCは、コート以外の面にも興味深い発言をしている。「日本がW杯で見せた素晴らしいパフォーマンスは、アジア地域における日本のBリーグの台頭を反映している」とも述べ、快進撃の要因のひとつにBリーグの存在を挙げている。
2016年の秋から、プロ野球とサッカー・Jリーグに次ぐ国内3番目のプロスポーツとして発足したBリーグ。日本バスケットボール協会(JBA)の国際資格停止処分、相次ぐチームの経営破綻など、紆余曲折を経て今季で立ち上げから8シーズン目を迎える。
同HCは「日本バスケの成功と並行して行なわれている国内リーグでの競争は、以前とはまったく別次元のリーグになっている」と指摘。「国内リーグの発展なくして、今大会の好成績は生まれなかったかもしれない」と持論を展開している。
日本代表の活躍の余韻も残るなか、まさに代表選手たちは日本各地の所属クラブで新シーズンに向け再始動している。トム・ホーバスHCは、来年の本番をいったいどんなメンバーで構成するのか。熾烈なサバイバル争いは、もう始まっている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】大黒柱・渡邊雄太の感涙の瞬間&日本代表、歓喜のロッカールームをプレイバック!
【PHOTO】史上初のW杯勝ち越し!48年ぶり自力での五輪出場を決めた歓喜のカーボベルデ戦
【PHOTO】快進撃はここから始まった。格上フィンランドに歴史的勝利!
去る9月2日、沖縄で開催された「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の順位決定戦で、日本代表はカーボベルデと対戦。80-71の快勝を収め、大会通算成績を3勝2敗とし、アジア最上位が確定。来年のパリ五輪出場権を獲得した。
漫画「スラムダンク」を彷彿とさせるような劇的な展開に、日本列島は興奮に包まれた。チーム唯一のNBAプレーヤーである渡邊雄太、“22歳コンビ”の河村勇輝や富永啓生、身長208センチを誇るビッグマン、ジョシュ・ホーキンソンなど個性派な選手らを流暢な日本語で指導し、ときには熱血采配でまとめ上げたのが、56歳のトム・ホーバス氏だ。
米国出身の同氏は2017年に女子日本代表のヘッドコーチ(HC)に就任すると、21年の東京五輪で史上初めて銀メダルに導いた。その手腕を買われ、同五輪後に男子日本代表HCに就任すると、先のW杯で世界の強豪国と互角以上の戦う集団にまで鍛え上げたのは周知の事実だ。
そんな指揮官の手腕には、W杯を戦い終えた敵将から賛辞が送られている。
フィリピンのスポーツ専門サイト『Spin.ph』は、日本代表と1次リーグを戦ったオーストラリアのブライアン・ゴージャンHCのコメントを紹介。同氏は「日本は情熱的にプレーしていた。トム・ホーバスHCは選手たちの強みを存分に発揮させ、彼らは国を挙げてチームを支えていた」と答え、ホーバスHCが指導した粘り強い組織的なバスケを称賛。さらに、代表チームを後押しする雰囲気を作り出した沖縄アリーナの観客を絶賛した。
加えて同HCは、コート以外の面にも興味深い発言をしている。「日本がW杯で見せた素晴らしいパフォーマンスは、アジア地域における日本のBリーグの台頭を反映している」とも述べ、快進撃の要因のひとつにBリーグの存在を挙げている。
2016年の秋から、プロ野球とサッカー・Jリーグに次ぐ国内3番目のプロスポーツとして発足したBリーグ。日本バスケットボール協会(JBA)の国際資格停止処分、相次ぐチームの経営破綻など、紆余曲折を経て今季で立ち上げから8シーズン目を迎える。
同HCは「日本バスケの成功と並行して行なわれている国内リーグでの競争は、以前とはまったく別次元のリーグになっている」と指摘。「国内リーグの発展なくして、今大会の好成績は生まれなかったかもしれない」と持論を展開している。
日本代表の活躍の余韻も残るなか、まさに代表選手たちは日本各地の所属クラブで新シーズンに向け再始動している。トム・ホーバスHCは、来年の本番をいったいどんなメンバーで構成するのか。熾烈なサバイバル争いは、もう始まっている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】大黒柱・渡邊雄太の感涙の瞬間&日本代表、歓喜のロッカールームをプレイバック!
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