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NBA

「僕らは友人なんだ」シュルーダーがラプターズ移籍を決めた理由を語る「自分ならうまくフィットすると思った」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.09.13

昨季レイカーズに所属したドイツ出身のシュルーダーは、今夏にラプターズと2年契約を結んだ。(C)Getty Images

昨季レイカーズに所属したドイツ出身のシュルーダーは、今夏にラプターズと2年契約を結んだ。(C)Getty Images

 8月25日から9月10日にかけて開催された「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」で、デニス・シュルーダー(トロント・ラプターズ)はドイツ代表を初優勝へ導き、大会MVPに選出された。

 9月15日に30歳を迎える司令塔は、自慢のスピードを武器に攻守でドイツのリーダーとして大暴れ。相手に流れが傾きかけた場面で3ポイントやレイアップを決め切り、8試合で平均19.1点、6.1アシスト、1.4スティールを残した。

 NBAキャリア10シーズンで、シュルーダーはアトランタ・ホークス、オクラホマシティ・サンダー、ロサンゼルス・レイカーズ、ボストン・セルティックス、ヒューストン・ロケッツの計5チームでプレー。2年目から9シーズン連続で平均2桁得点をマークしてきた。

 昨季レイカーズでプレーし、今夏に完全FA(フリーエージェント)となったプレーメーカーは、ラプターズと2年2600万ドルで契約を結んだ。

 9月12日(日本時間13日、日付は以下同)に米スポーツ専門局『ESPN』の番組『NBA Today』にリモート出演したシュルーダーは、移籍した要因にヘッドコーチ(HC)の存在を挙げていた。

「ダーコ(ラジャコビッチHC)の存在が大きかったと思う。彼とは5年前にOKC(サンダー)で出会ったんだ。そこから僕らは友人で、僕は確か代理人へ『あそこへ行きたい』と言った。自分ならうまくフィットすると思ったんだ」
 
 今季からラプターズの指揮官へ就任したダーコ・ラジャコビッチHCは、セルビア出身の44歳。直近3シーズンでメンフィス・グリズリーズのアシスタントコーチ(AC)を務めたほか、サンダーとフェニックス・サンズでもコーチ経験を持つ。

 2人が知り合ったのはシュルーダーがサンダーに所属していた2018-19シーズン。そこから両者は経験を積み、5年後にラプターズで共闘することとなった。

 ラプターズは2019年にNBA優勝を果たしたが、過去3シーズンでプレーオフ進出は一度にとどまっている。昨季は41勝41敗(勝率50.0%)でレギュラーシーズンを終えるも、プレーイン・トーナメントでシカゴ・ブルズに敗れたことでプレーオフ出場を逃した。

 するとチームは今夏に指揮官のニック・ナース(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズHC)と決別。さらに先発ガードのフレッド・ヴァンブリートがロケッツへ移籍した。

 チームのコアメンバーはパスカル・シアカム、スコッティ・バーンズ、OG・アヌノビーという複数のポジションをこなせるフォワード陣で、その周囲をヤコブ・パートルやゲイリー・トレントJr.、クリス・ブーシェイらが支えている。

 2シーズンぶりのプレーオフ返り咲きを狙うラプターズにとって、彼らの活躍はもちろん、新たな指揮官(ラジャコビッチ)と司令塔(シュルーダー)の働きも不可欠になるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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