アメリカ代表は「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」で4位に終わり、2大会連続で表彰台を逃す屈辱を味わった。元NBA選手のギルバート・アリナスは、国際大会にスター選手を送り出す必要性を説いている。
アメリカは1992年のバルセロナ五輪でマイケル・ジョーダンやマジック・ジョンソン、チャールズ・バークレーなどを中心にドリームチームを結成し、圧倒的な強さで優勝を飾った。NBAが世界最高峰のリーグと言われる所以もそこに起因すると言える。
ただ、2000年以降はヨーロッパや南米が着実に力をつけてきており、オリンピックこそ4連覇中ながら、ワールドカップでは2019年に7位、今回も準決勝で最終的に優勝するドイツ相手に111-113で惜敗して決勝へ進めず、3位決定戦でもカナダに118-127で敗れた。
ドイツに敗れたあと、アメリカのスティーブ・カーHCは「もう1992年ではない。世界中で選手もチームも良くなっている。ワールドカップやオリンピックで優勝するのは簡単じゃないんだ」と世界各国の台頭に触れていた。
ワールドカップ前から、アメリカのメンバー構成に関して「ひどいグループだ」と酷評していたアリナスは、自身がホストを務めるポッドキャスト番組『No Chill with Gilbert Arenas』で、国際大会でかつてのような王国としての結果を残すには、“本気モード”で臨むべきだと主張する。
「『ほかの国々が力を付けて追い付いてきている』『もう1992年じゃない』――。そんなバカげた話はやめてくれ! 当時を唯一下回っているのはインテリジェンスだけだ。1992年は『俺たちは支配的だ』と世界に証明するために、(スター選手たちで構成した)チームを送り出した。当時のチームは12人中9人がオールNBAプレーヤーだったんだ」
1992年のバルセロナ五輪では、アメリカにはジョーダン、マジック、バークレーのほか、ラリー・バード、ジョン・ストックトン、カール・マローン、スコッティ・ピッペンといった実力者たちがズラリと名を連ねていた。
一方、今大会のアメリカはアンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)が平均18.9点でチームトップ。オースティン・リーブス(ロサンゼルス・レイカーズ/同13.8点)とミケル・ブリッジズ(ブルックリン・ネッツ/同13.6点)がそれに続いた。
しかしチーム全体に目を向けるとオールスター出場経験はエドワーズ、タイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)、ジャレン・ジャクソンJr.(メンフィス・グリズリーズ)、ブランドン・イングラム(ニューオリンズ・ペリカンズ)がそれぞれ1回のみ。オールNBAチーム選出経験のある選手はゼロだった。
なお、アリナスは92年のドリームチームに関して、より最強とするにはマジックに替えてドミニク・ウィルキンス、バードの代わりにアイザイア・トーマスかティム・ハーダウェイ、クリスチャン・レイトナーの代わりにシャキール・オニールを推薦。「それがチームを良くする唯一の方法だ。ほかの9人を外すことはできなかった」と持論を展開していた。
2024年のパリ五輪ではレブロン・ジェームズ(レイカーズ)やステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)といったスーパースターが出場するという噂もある。はたして現代のドリームチームは結成されるのか。
構成●ダンクシュート編集部
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ただ、2000年以降はヨーロッパや南米が着実に力をつけてきており、オリンピックこそ4連覇中ながら、ワールドカップでは2019年に7位、今回も準決勝で最終的に優勝するドイツ相手に111-113で惜敗して決勝へ進めず、3位決定戦でもカナダに118-127で敗れた。
ドイツに敗れたあと、アメリカのスティーブ・カーHCは「もう1992年ではない。世界中で選手もチームも良くなっている。ワールドカップやオリンピックで優勝するのは簡単じゃないんだ」と世界各国の台頭に触れていた。
ワールドカップ前から、アメリカのメンバー構成に関して「ひどいグループだ」と酷評していたアリナスは、自身がホストを務めるポッドキャスト番組『No Chill with Gilbert Arenas』で、国際大会でかつてのような王国としての結果を残すには、“本気モード”で臨むべきだと主張する。
「『ほかの国々が力を付けて追い付いてきている』『もう1992年じゃない』――。そんなバカげた話はやめてくれ! 当時を唯一下回っているのはインテリジェンスだけだ。1992年は『俺たちは支配的だ』と世界に証明するために、(スター選手たちで構成した)チームを送り出した。当時のチームは12人中9人がオールNBAプレーヤーだったんだ」
1992年のバルセロナ五輪では、アメリカにはジョーダン、マジック、バークレーのほか、ラリー・バード、ジョン・ストックトン、カール・マローン、スコッティ・ピッペンといった実力者たちがズラリと名を連ねていた。
一方、今大会のアメリカはアンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)が平均18.9点でチームトップ。オースティン・リーブス(ロサンゼルス・レイカーズ/同13.8点)とミケル・ブリッジズ(ブルックリン・ネッツ/同13.6点)がそれに続いた。
しかしチーム全体に目を向けるとオールスター出場経験はエドワーズ、タイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)、ジャレン・ジャクソンJr.(メンフィス・グリズリーズ)、ブランドン・イングラム(ニューオリンズ・ペリカンズ)がそれぞれ1回のみ。オールNBAチーム選出経験のある選手はゼロだった。
なお、アリナスは92年のドリームチームに関して、より最強とするにはマジックに替えてドミニク・ウィルキンス、バードの代わりにアイザイア・トーマスかティム・ハーダウェイ、クリスチャン・レイトナーの代わりにシャキール・オニールを推薦。「それがチームを良くする唯一の方法だ。ほかの9人を外すことはできなかった」と持論を展開していた。
2024年のパリ五輪ではレブロン・ジェームズ(レイカーズ)やステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)といったスーパースターが出場するという噂もある。はたして現代のドリームチームは結成されるのか。
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