マイアミ・ヒートのエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)は、チームを指揮して15年、歴代20位の通算704勝を誇るリーグ屈指の名将のひとりとなった。
【動画】ウェイドのプレー集をチェック!
しかし、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ドゥエイン・ウェイド、クリス・ボッシュの"スリーキングス"を結成した2010-11シーズン当初、レブロンら選手たちがその手腕に疑問を抱いていたことは有名な話。ウェイドはHC交代を求めようとする動きの仲裁に入っていたことを振り返っている。
2010年夏、ヒートにフリーエージェントでレブロンとボッシュが加入し、それまでエースを担ってきたウェイドを含めた2003年ドラフト組のスーパースター3人が集結。"スリーキングス"と呼ばれ、2年連続でプレーオフ1回戦敗退だったチームは一躍優勝候補に躍り出た。
ところが、ヒートは開幕17試合で9勝8敗とスタートダッシュに失敗。当時指揮官3年目だったスポールストラHCは、レブロン、ウェイド、ボッシュのビッグネーム3人を使いこなすことに苦しんでいた。
そのなかで、レブロンら選手たちはHC交代を求めたとされるが、パット・ライリー球団社長が「エリック(スポールストラ)がHCだ。私は彼をサポートする。コーチングすることに私は興味がない」と続投を支持。最終的にイースト2位の58勝(24敗)を挙げ、NBAファイナルまで勝ち進むことになる。
元NFL選手のシャノン・シャープがホストを務めるポッドキャスト番組『Club Shay Shay』にウェイドが出演した際に語ったところによれば、スリーキングスが揃う前のミーティングで「コーチとしてのライリーか、コーチとしてのスポールストラか」を話す機会があったという。そして、ウェイドはスポールストラHCからの交代を望むレブロンに対して、ライリーがHCに復職するような動きは止めるように説得していた。
「彼(レブロン)に『ライリーのことは好きだけど、このチームを指揮してほしくない』と伝えたんだ。スポ(スポールストラHC)は経験に欠けていて、すぐに優勝するためには経験豊富なコーチが必要だった。スポが正しい成長をできるように手助けするつもりだった。誰も"ゴッドファーザー"に降臨してきてほしくないだろ(笑)? ライリーは2006年に優勝を果たした。私もそれを経験した。それで十分だった」
もっとも、そんなウェイドも、スポールストラHCがアシスタントコーチから昇格した際には疑問の目を向けていたと明かす。
「チームが(2008年に)スポをHCにした時、『何をしているんだ? 間違った決断だ』と思った。(オーナーの)ミッキー・アリソンとニック・アリソンが私を座らせて、『ビデオルームからスポを呼ぶぞ』と言ったのを覚えている。私は『名のあるコーチを探しているんだ。僕はスターだから、ドック(リバース)を呼んでくれ』と直訴したよ」
「スポがコーチになったばかりの時はひどかったもんさ。でも、彼は全力で準備するつもりだった。準備において、彼の右に出る者はいなかった。タイムアウトを取るタイミングを学ばなければいけないだけだった。タイムアウトを経てどんなプレーをするか、試合終盤にどんなことが起こるか、コーチとして学ばなければいけなかった」
今でこそリーグ優勝2回を誇る名将の1人となったスポールストラHCだが、ウェイドがレブロンをなだめていなかったら、ヒート一筋15年で指揮を執るシナリオはなかったかもしれない。
構成●ダンクシュート編集部
【関連記事】「俺のゴールで、夢でもある」昨季MVPのエンビードがアメリカ代表としてパリ五輪出場を決断!「オリンピックに何としても参加したい」<DUNKSHOOT>
【関連記事】「あれは酷いものだった」レブロンが八村塁に愛あるいじり! キングとのワークアウトで八村は大きな自信に!<DUNKSHOOT>
【関連記事】「ADこそレイカーズの顔だ!」レブロンが絶対的な相棒の延長契約に歓喜! デイビスは八村塁ら若手への"助言"に意欲「俺の仕事でもある」<DUNKSHOOT>
【動画】ウェイドのプレー集をチェック!
しかし、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ドゥエイン・ウェイド、クリス・ボッシュの"スリーキングス"を結成した2010-11シーズン当初、レブロンら選手たちがその手腕に疑問を抱いていたことは有名な話。ウェイドはHC交代を求めようとする動きの仲裁に入っていたことを振り返っている。
2010年夏、ヒートにフリーエージェントでレブロンとボッシュが加入し、それまでエースを担ってきたウェイドを含めた2003年ドラフト組のスーパースター3人が集結。"スリーキングス"と呼ばれ、2年連続でプレーオフ1回戦敗退だったチームは一躍優勝候補に躍り出た。
ところが、ヒートは開幕17試合で9勝8敗とスタートダッシュに失敗。当時指揮官3年目だったスポールストラHCは、レブロン、ウェイド、ボッシュのビッグネーム3人を使いこなすことに苦しんでいた。
そのなかで、レブロンら選手たちはHC交代を求めたとされるが、パット・ライリー球団社長が「エリック(スポールストラ)がHCだ。私は彼をサポートする。コーチングすることに私は興味がない」と続投を支持。最終的にイースト2位の58勝(24敗)を挙げ、NBAファイナルまで勝ち進むことになる。
元NFL選手のシャノン・シャープがホストを務めるポッドキャスト番組『Club Shay Shay』にウェイドが出演した際に語ったところによれば、スリーキングスが揃う前のミーティングで「コーチとしてのライリーか、コーチとしてのスポールストラか」を話す機会があったという。そして、ウェイドはスポールストラHCからの交代を望むレブロンに対して、ライリーがHCに復職するような動きは止めるように説得していた。
「彼(レブロン)に『ライリーのことは好きだけど、このチームを指揮してほしくない』と伝えたんだ。スポ(スポールストラHC)は経験に欠けていて、すぐに優勝するためには経験豊富なコーチが必要だった。スポが正しい成長をできるように手助けするつもりだった。誰も"ゴッドファーザー"に降臨してきてほしくないだろ(笑)? ライリーは2006年に優勝を果たした。私もそれを経験した。それで十分だった」
もっとも、そんなウェイドも、スポールストラHCがアシスタントコーチから昇格した際には疑問の目を向けていたと明かす。
「チームが(2008年に)スポをHCにした時、『何をしているんだ? 間違った決断だ』と思った。(オーナーの)ミッキー・アリソンとニック・アリソンが私を座らせて、『ビデオルームからスポを呼ぶぞ』と言ったのを覚えている。私は『名のあるコーチを探しているんだ。僕はスターだから、ドック(リバース)を呼んでくれ』と直訴したよ」
「スポがコーチになったばかりの時はひどかったもんさ。でも、彼は全力で準備するつもりだった。準備において、彼の右に出る者はいなかった。タイムアウトを取るタイミングを学ばなければいけないだけだった。タイムアウトを経てどんなプレーをするか、試合終盤にどんなことが起こるか、コーチとして学ばなければいけなかった」
今でこそリーグ優勝2回を誇る名将の1人となったスポールストラHCだが、ウェイドがレブロンをなだめていなかったら、ヒート一筋15年で指揮を執るシナリオはなかったかもしれない。
構成●ダンクシュート編集部
【関連記事】「俺のゴールで、夢でもある」昨季MVPのエンビードがアメリカ代表としてパリ五輪出場を決断!「オリンピックに何としても参加したい」<DUNKSHOOT>
【関連記事】「あれは酷いものだった」レブロンが八村塁に愛あるいじり! キングとのワークアウトで八村は大きな自信に!<DUNKSHOOT>
【関連記事】「ADこそレイカーズの顔だ!」レブロンが絶対的な相棒の延長契約に歓喜! デイビスは八村塁ら若手への"助言"に意欲「俺の仕事でもある」<DUNKSHOOT>
関連記事
- 「俺のゴールで、夢でもある」昨季MVPのエンビードがアメリカ代表としてパリ五輪出場を決断!「オリンピックに何としても参加したい」<DUNKSHOOT>
- 「あれは酷いものだった」レブロンが八村塁に愛あるいじり! キングとのワークアウトで八村は大きな自信に!<DUNKSHOOT>
- 怒りをパワーに変え、スターダムにのし上がった気高き鳥人ドレクスラー【レジェンド列伝・後編】<DUNKSHOOT>
- 「史上最高のPG」論争に波紋広がる! 天才カリーの発言に名手マジック反論、さらに発端となった元NBA選手の主張とは?<DUNKSHOOT>
- 「NBAチャンピオンになるため」バックスの“宿敵”へ移籍したホリデーが理由を激白! 本拠地ファンに「すべてを捧げる」と約束<DUNKSHOOT>