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「彼のシュートはクレイジー」欧州MVPを引っ提げキングス入りしたヴェゼンコフをフォックス、サボニスらが絶賛「早く一緒にプレーしたい!」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.10.09

チームメイトからの評価は上々のヴェゼンコフ。デビューが楽しみだ。(C)Getty Images

 NBAでは各球団がメディアデーを開催し、いよいよ新シーズン開幕の雰囲気が漂ってきた。

 各チームとも新戦力を加えてチームを構築することになるが、ドラ1のヴィクター・ウェンバンヤマらドラフト上位の新人選手と合わせて注目されるのが、欧州から参入する"ベテランルーキー"。なかでもとりわけ話題を集めているのが、サクラメント・キングスに加入した昨季のユーロリーグMVP、サーシャ・ヴェゼンコフだ。

 1995年生まれの彼は、現在28歳。16歳でギリシャリーグでプロデビューしたヴェゼンコフのキャリアはすでに12年と、キングスの中では35歳のジャベール・マギーに次いで長い。

 昨シーズンのユーロリーグでは、平均17.6点、6.8リバウンド、フィールドゴール成功率53.5%。得意の3ポイントは209本放ち、79本(成功率37.8%)沈めている。キングスが彼に白羽の矢を立てたのも、そのシュート力を買ってのことだ。

 そのヴェゼンコフは、チームに合流して以来、昨季平均25.2点をマークしたチームの得点頭ディアロン・フォックスに「世界でベスト級のシューター」言わしめるなど、早くもインパクトを発揮している模様だ。
 
「彼のシュートはクレイジーだ。シュートのドリルをやったとき、たしか150本くらい打って、7本しか外さなかったんだ!」

 フォックスは、「"(ボールを持ったら)青信号が灯っていると思ってガンガン打ってほしい"って俺たちが期待していることを、彼にも知っていてほしい」と付け加えている。

 シューターのケビン・ハーターも、ヴェゼンコフの得点力に刺激を受けている。

「とにかくサーシャはシュートを決めまくる。彼はとにかくミスをしないんだ。俺たちも、彼に追いつくために頑張らないといけない」

 ヴェセンコフのシュートフォームは独特だ。その得点数から察せられるような、お手本のような美しいフォームでは決してなく、ジャンプシュートでは跳びながらボールを放り出す。加えて彼の特技は、相手からプレッシャーを受けてバランスを崩した時にでもねじ込んでしまえるところ。ゴール下の攻防だけでなく3ポイントの時でも同じで、対人ディフェンスのプレッシャーがより強いことが予想されるNBAでも、彼のそのバランス感覚はアドバンテージとなるだろう。
 
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サボニスも「早く彼とコート上で一緒にプレーしたい!」