現地時間10月31日未明、NBAではフィラデルフィア・セブンティシクサーズとロサンゼルス・クリッパーズによる大型トレードが合意に達し、世界中に衝撃が走った。

　クリッパーズは得点王３回、アシスト王２回のジェームズ・ハーデンに、ベテランのＰＪ・タッカー、新人のフィリップ・ペトルシェフ（その後の再トレードでサクラメント・キングスへ）を獲得。

　対するシクサーズはマーカス・モリスSr.、ニコラ・バトゥーム、ロバート・コビントン、ケニョン・マーティンJr.に加え、2028年のドラフト１巡目指名権、将来のドラフト２巡目指名権２本、ドラフト指名交換権を獲得した。

　６月下旬のオフシーズン突入直後からシクサーズに自身のトレードを求めていたハーデンにとって、４か月越しに念願が叶う形となった。移籍決定後、ハーデンとタッカーはロサンゼルスへ飛び、クリッパーズのオーナーのスティーブ・バルマー、バスケットボール運営部代表のローレンス・フランクに迎えられて新しいチームメイトへ挨拶。現地11月１日に行なわれたロサンゼルス・レイカーズ戦（125－130で敗戦）ではハーデンは欠場したが、タッカーは早くも新天地デビューを果たした。
  　一方、ハーデンを放出したシクサーズだが、新任のニック・ナースHC（ヘッドコーチ）の下で、チームはここまで２勝１敗。黒星を喫したミルウォーキー・バックスとの開幕戦も１点差の惜敗と、現状でも十二分に戦えるロスターを有している。

「このグループは準備できていたと思う。僕らは大事なことをしっかりとやって、ここまでいい仕事ができていた。それがいいスタートを切れた要因だと思う。自分たちの実力を証明してみせた。それにコーチも僕らをやるべきことに集中させてくれたよ」

　31日のチーム練習後にそう語ったのは、４年目のタイリース・マキシーだ。11月４日に23歳となる成長著しいガードは、開幕３試合を終えて平均30.3点、6.7リバウンド、6.3アシストをマーク。自身初の週間MVPに選ばれるなど自己最高のスタートを切った。