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「これはミルウォーキー・バックスじゃない」ヤニスがチームのディフェンス難に警鐘<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.11.13

守備難から低調な滑り出しのバックス。そんな状況にヤニスが警鐘を鳴らした。(C)Getty Images

 今夏にドリュー・ホリデー(ボストン・セルティックス)らを放出し、デイミアン・リラードを獲得するロスターの大手術を敢行したミルウォーキー・バックス。その影響もあってか、今季はここまで5勝4敗(勝率55.6%)と低調な滑り出しとなっている。

 特に、そのリラードが左ふくらはぎの痛みで欠場したここ2試合は、インディアナ・ペイサーズ、オーランド・マジック相手に2連敗。メンバーの入れ替わりが激しかったなかで勝ち越している点をポジティブに捉えることもできる一方、ディフェンシブ・レーティングがリーグ25位の116.5と自慢の堅守が崩壊している現状について、大黒柱ヤニス・アデトクンボは11日のマジック戦に97-112で完敗を喫した後、こう警鐘を鳴らしていた。

「選手個々のプライドはあったと思う。(でも)チームディフェンスではなかった。できていなかったんだ。自分たちがお互いにすべきヘルプができていない。だから、相手はまるで気分良くアタックしたり、ペイントへ入り込んだりしていた気がする」

 幸い、リラードのケガは長期離脱するものではないため、早ければ13日のシカゴ・ブルズ戦から戦列復帰できるかもしれない。
 
 今季のリラードは平均24.3点、4.4リバウンド、4.7アシスト、1.1スティール、フィールドゴール成功率40.0%、3ポイント成功率29.3%(平均2.4本成功)を記録。ショットの面では本調子とは言えないものの、フリースロー成功率92.9%で平均10.0本試投はいずれもキャリアハイを残していることから、オフェンス面で強力な助けとなっていることは間違いない。

 だが、リラードは決して守備が得意な選手ではないため、復帰してもディフェンス面の強化はならないだろう。「僕らは一段階引き上げないといけない。本来の自分たちではない。これはミルウォーキー・バックスじゃないんだ。僕らは相手をしっかりガードしなきゃいけない」とヤニスが話したように、チーム全体で早急に守備面を改善し、白星先行へと好転していきたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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