12月5日(日本時間6日)、元NBA選手のマット・バーンズとスティーブン・ジャクソンがホスト役を務める人気ポッドキャスト番組『ALL THE SMOKE』の最新エピソード“ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)編”が公開された。
同番組にはゲストに今年バスケットボール殿堂入りを果たした元マブズのダーク・ノビツキーが出演。21年間のキャリア(1998~2019)をマブズ一筋で過ごしたドイツ出身のビッグマンは、13年目の2011年に優勝&ファイナルMVPを手にした。だが翌2012年からマブズは4度プレーオフへと駒を進めるも、一度もファーストラウンドを突破できずにいた。
ドンチッチがチームへ入団したのはノビツキーの現役最終年となった2018-19シーズン。現在はマブズの看板選手であり、リーグ全体でもベストプレーヤーの1人に成長を遂げたが、当時ノビツキーはドンチッチにあまり期待していなかったという。
「私のキャリア晩年は芳しいものではなかった。我々は苦しんでいたんだ。タンキングについて話したこともあった。この流れを変えるような起爆剤を必要としていたけど、私はあの若造(ドンチッチ)がそうなるとは思わなかった。
彼が初めてやってきた時、大人のように見えた。でも私としては『この男が入ったとしてもうまくいくとは思えなかった。彼は十分に速いのか? ヨーロッパにいた時も十分アスレティックだったのか?』って印象だった。だから当時は疑問符がつくことが多々あったよ」
しかし、ノビツキーのドンチッチに対するマイナスな印象も、トレーニングキャンプが始まる頃には消え去っていたという。
「(トレーニングキャンプ前のワークアウトで)みんなが揃って彼を試そうとしたんだ。スクリメージ(練習試合)でも少しファウルをしたりしてね。そこで私たちは彼の実力が見て取れたんだ。彼にはすでに独自のスキルやセンスが備わっていてね。バスケットボールをよく知っていて、『AND1』のミックステープに出てくるようなパスがどこからともなく飛び出てくる。彼は才能の片鱗を垣間見せていたんだ」
ドンチッチはルーキーイヤーから平均21.2点、7.8リバウンド、6.0アシスト、1.1スティールと見事なスタッツを残して新人王に選出。スロベニアが生んだ神童は、フランチャイズの功労者からバトンを引き継ぐ資格を十二分に手にしていた。
現在ノビツキーはマブズのスペシャルアドバイザーを務めており、“後継者”ドンチッチとも良好な関係を構築しているようだ。
「私たちは友人なんだ。クールな関係さ。私が街にいれば、一緒にディナーにも行くくらいね。メンターとしての役割がちょっと強いかもしれないね」
45歳のノビツキーと24歳のドンチッチは、親子ほどの年齢差があるものの、バスケットボールを通じてリスペクトし合える関係を築き上げた。偉大な先輩ノビツキーのように、ドンチッチがマブズを史上2度目の優勝に導くことができるか、引き続き注目していきたいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
「タフなマッチアップだった」元マブズのノビツキーがウォリアーズに苦杯を舐めた2007年プレーオフを回想<DUNKSHOOT>
レジェンドのノビツキーがまさかの人違いに遭遇。「あまり似てないけど」と困惑も、相手を気遣う大人の対応<DUNKSHOOT>
「世界最高の選手はカリー」「ありがとうね、ヤニス」NBAを代表する2人のスーパースターがメディアデーを通じてリスペクトを示し合う<DUNKSHOOT>
同番組にはゲストに今年バスケットボール殿堂入りを果たした元マブズのダーク・ノビツキーが出演。21年間のキャリア(1998~2019)をマブズ一筋で過ごしたドイツ出身のビッグマンは、13年目の2011年に優勝&ファイナルMVPを手にした。だが翌2012年からマブズは4度プレーオフへと駒を進めるも、一度もファーストラウンドを突破できずにいた。
ドンチッチがチームへ入団したのはノビツキーの現役最終年となった2018-19シーズン。現在はマブズの看板選手であり、リーグ全体でもベストプレーヤーの1人に成長を遂げたが、当時ノビツキーはドンチッチにあまり期待していなかったという。
「私のキャリア晩年は芳しいものではなかった。我々は苦しんでいたんだ。タンキングについて話したこともあった。この流れを変えるような起爆剤を必要としていたけど、私はあの若造(ドンチッチ)がそうなるとは思わなかった。
彼が初めてやってきた時、大人のように見えた。でも私としては『この男が入ったとしてもうまくいくとは思えなかった。彼は十分に速いのか? ヨーロッパにいた時も十分アスレティックだったのか?』って印象だった。だから当時は疑問符がつくことが多々あったよ」
しかし、ノビツキーのドンチッチに対するマイナスな印象も、トレーニングキャンプが始まる頃には消え去っていたという。
「(トレーニングキャンプ前のワークアウトで)みんなが揃って彼を試そうとしたんだ。スクリメージ(練習試合)でも少しファウルをしたりしてね。そこで私たちは彼の実力が見て取れたんだ。彼にはすでに独自のスキルやセンスが備わっていてね。バスケットボールをよく知っていて、『AND1』のミックステープに出てくるようなパスがどこからともなく飛び出てくる。彼は才能の片鱗を垣間見せていたんだ」
ドンチッチはルーキーイヤーから平均21.2点、7.8リバウンド、6.0アシスト、1.1スティールと見事なスタッツを残して新人王に選出。スロベニアが生んだ神童は、フランチャイズの功労者からバトンを引き継ぐ資格を十二分に手にしていた。
現在ノビツキーはマブズのスペシャルアドバイザーを務めており、“後継者”ドンチッチとも良好な関係を構築しているようだ。
「私たちは友人なんだ。クールな関係さ。私が街にいれば、一緒にディナーにも行くくらいね。メンターとしての役割がちょっと強いかもしれないね」
45歳のノビツキーと24歳のドンチッチは、親子ほどの年齢差があるものの、バスケットボールを通じてリスペクトし合える関係を築き上げた。偉大な先輩ノビツキーのように、ドンチッチがマブズを史上2度目の優勝に導くことができるか、引き続き注目していきたいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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