今シーズンのルーキー・オブ・ザ・イヤーは、ドラフト1位指名のヴィクター・ウェンバンヤマ（サンアントニオ・スパーズ）か、それとも１年全休を経て、満を持してのデビューとなった2022年ドラフト２位指名のチェット・ホルムグレン（オクラホマシティ・サンダー）かと話題になっているが、そこに割って入る勢いを見せているのが、マイアミ・ヒートのハイメ・ハケスJr.だ。

　10／11月にイースタン・カンファレンスのルーキー・オブ・ザ・マンスにも選ばれたハケスJr.は、今年のドラフトでヒートから18位指名を受けてNBAデビュー。

　近年、カレッジプレーヤーはアーリーエントリーが主流となり、指名する球団側も時間をかけて育てることを前提に、数年後の戦力として計算しているケースが多い。ヒートでいえば、2019年に13位指名した当時19歳のタイラー・ヒーローなどもその一例だが、UCLAで４年間プレーした後、プロの世界へとステップアップしたハケスJr. に関しては、すでに即戦力としての働きが期待されている。
  　スモールフォワード、あるいはシューティングガードとしてプレーするスウィングマンの彼は、チームで唯一の全29試合に出場。うち６試合でスターターを務め、平均28.6分のプレータイムで13.1点、3.7リバウンド、2.6アシスト、1.0スティールをマークしている。

　198cm,、102kgの体格から繰り出すプレーはなかなかダイナミックで、スパーズ戦ではドラ１ウェンバンヤマのパスを奪い取り、豪快なダンクをかましたシーンも。開幕７戦目までは１桁得点が続いたが、以降は22戦中20戦で２桁得点を奪取し、フィールドゴール成功率も５割を超えている。

　エースのジミー・バトラーを休ませている時間帯にはオフェンスの中核を担うこともあるハケスJr. について、エリック・スポールストラHC（ヘッドコーチ）は「彼はしっかりとした指導を受け、素晴らしい基礎を身につけると同時に、自分のプレーをどんどん進化させている」と称賛。

　チームの主力であるバム・アデバヨも「彼は普通のルーキーとは違う。すでに準備が整った状態でこのリーグにやってきた」と評している。