メンフィス・グリズリーズのジャ・モラントは、現地時間12月19日（日本時間20日）に敵地で行なわれたニューオリンズ・ペリカンズ戦で開幕から25試合の出場停止処分が解け、約８か月ぶりの公式戦出場を果たした。今後はチームを牽引する活躍が求められるなかで、元NBA選手のギルバート・アリナスは「プレーオフ進出」をひとつの目標に課している。

　2019年のドラフト全体２位指名でNBA入りしたモラントは、１年目に新人王に輝くと、３年目の2021－22シーズンには平均27.4点、6.7アシストを記録してオールNBA２ndチームに選出。2022－23シーズンも67試合に出場して平均26.2点、8.1アシストをマークしたが、インスタグラムのライブ配信で拳銃を２度もちらつかせるなど「リーグに有害な行為を働いた」として、NBAから2023－24シーズンの開幕から25試合の出場停止処分を科された。
  　モラント不在の期間、デスモンド・ベインが平均24.6点、ジャレン・ジャクソンJr.が平均21.4点と奮闘するも、グリズリーズは開幕25試合で６勝19敗（勝率24.0％）とウエスト13位に低迷。そんな状況下で、モラントは12月19日のペリカンズ戦で今季初出場を果たす。

　グリズリーズは前半に19点差をつけられる苦しい展開を強いられながらも、モラントが両チームトップタイの34得点、６リバウンド、８アシスト、２スティール、１ブロックと攻守に躍動。113－113で迎えた第４クォーター残り9.1秒のラストポゼッション、自らボールを持ち上がったモラントはアイソレーションを仕掛け、マークマンのハーバート・ジョーンズを鋭いスピンムーブでかわすと、決勝ブザービーターのフローターをヒット。約８か月ぶりの復帰初戦で、自らの力で白星を掴み取った。

　元NBA選手のアリナスは、ワシントン・ウィザーズ時代の2009年12月にロッカールームに拳銃を持ち込んだとして、翌年１月にリーグから無期限の出場停止処分を科され、30日間の更生施設入りの判決を受けた過去を持つ。ホスト役を務めるポッドキャスト番組『Gil's Arena』で、自身の経験を基に、モラントにアドバイスを送った。