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NBA

“史上最悪のトレード” を経て、躍進を果たすウルブズの絶対的支柱に。ゴベアが語る今季の充実ぶりとその理由<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.01.25

スタッツ的には昨季と大差ないが、ゴベアの充実ぶりがウルブズの好調につながっているのは明らか。今季は球団最高成績も狙える。(C)Getty Images

スタッツ的には昨季と大差ないが、ゴベアの充実ぶりがウルブズの好調につながっているのは明らか。今季は球団最高成績も狙える。(C)Getty Images

 シーズンも折り返し地点を迎えたNBAで、ウエスタン・カンファレンス首位に立つミネソタ・ティンバーウルブズ。ケビン・ガーネットを軸に58勝をあげた、2003-04シーズンのフランチャイズレコード更新に向けて邁進している。

 今季のディフェンシブ・レーティング(100ポゼッションあたりの失点)は108.8を記録し、東の首位ボストン・セルティックス(110.3) を抑えてリーグNo.1。高いディフェンス力は、好調を支える大きな要因だ。

 そのウルブズのディフェンスの柱となっているのが、個人のディフェンシブ・レーティングでリーグ首位(対象は30試合&平均25分以上出場者)に君臨している、フランス人センターのルディ・ゴベアだ。

 現地時間1月24日時点で、総リバウンド数(539)はリーグ1位、平均リバウンド数(12.5)はサクラメント・キングスのドマンタス・サボニス(12.8)に次ぐ2番手につけている。さらにここまで出場した43試合にうち29試合で、得点とリバウンドによるダブルダブルをマークしている彼の貢献は見逃せない。
 
 2022年のオフ、ウルブズの5選手と4つのドラフト1巡目指名権との交換でユタ・ジャズから加入した時点では、むしろ批判的な声の方が大きかったゴベアだが、今では地元ファンからも絶大な支持を受ける存在となっている。

 ウルブズのスタッフも「彼の人柄や、彼がチームにもたらすものに対する見方は180度変わった」と、フランスの『レキップ』紙に明かしている。

「批評家たちから“史上最悪のトレード” と言われた時期を経て、彼は今ではチームで最も評価される不可欠な選手の1人であり、成功のカギを握る存在になった」

 2013年のNBA入り以降9シーズンを過ごしたジャズからの移籍は、「1つの球団しか知らなかった自分にとって、環境の変化などに対応する必要があった」と、厳しい挑戦だったことをゴベア自身も認めているが、ウルブズ加入2年目の今季、より自信に満ちてプレーできている理由のひとつは、夏の間の特訓にあるようだ。

 6月の1か月間、ゴベアはバスケットボールとウェイトトレーニングを1日4セッションというハードスケジュールでこなし、さらに精神面を整える修行も合わせて行なっていたという。
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