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日本代表

「日本は異なるポジションから簡単に得点する」カナダ指揮官も脱帽した女子バスケ日本代表の底力。馬瓜エブリンの“存在感”を激賞!「彼女にやられた」

THE DIGEST編集部

2024.02.12

馬瓜エブリンは敵将から、そのアグレッシブなプレーぶりを称賛された。(C)FIBA

馬瓜エブリンは敵将から、そのアグレッシブなプレーぶりを称賛された。(C)FIBA

 日本の底力に敵将も脱帽している。

 現地2月11日、ハンガリーのショプロンで開催された女子バスケットボール「FIBA女子オリンピック世界最終予選(WOQT)」の第3戦で、日本代表(世界ランク9位)はカナダ代表(同5位)と対戦。一進一退の攻防を最後は日本が86-82でモノにし、3大会連続のオリンピック出場権を獲得した。

 まさに死闘だった。日本はダブル司令塔の山本麻衣、宮崎早織、東京五輪で銀メダルに貢献した馬瓜エブリンを中心に得点を積み重ねていくが、22年ワールドカップ4強のカナダも反撃。互角の展開で前半を終え、50-46と日本の4点リードで折り返した。

 後半も両チームの意地がコート上でぶつかり、点差は詰まらず試合は終盤へ。勝負の最終クォーター残り40秒過ぎ、若き司令塔が敵陣にドリブル突破。山本が体勢を崩しながらもボールをリングにねじ込み、点差を5点に広げるビッグプレーが飛び出し、日本が勢いづく。外からエブリンがこの日好調な3ポイントシュートを決め、山本と並ぶチーム最多タイの21得点。ディフェンスも最後まで集中力を切らさずカナダの猛攻を抑え、歓喜のブザーを迎えた。
 
 最初から最後まで質の高い動きを見せた日本のバスケに敵将も賛辞を送っている。FIBA公式サイトのマッチレビューは、日本に惜敗したカナダのビクター・ラペーニャHCの試合後のコメントを紹介している。

 同サイトによると、指揮官は「まず、日本におめでとう」と五輪出場を祝福。「日本は素晴らしいチームだった。彼女らは今日も素晴らしいプレーをし、パリへの切符を掴んだ」と、アグレッシブなパフォーマンスを称賛。加えて、攻守で存在感を発揮した日本の背番号30のプレーぶりに釘付けとなり、最後まで褒めちぎった。

「日本とのような試合に勝つためには(スコアでは)80点が必要だということは分かっていた。相手は異なるポジションから、いとも簡単に得点するからだ。今日はエブリン・マウリにやられた。特に彼女に『おめでとう』と言いたい。今日の試合で違いをもたらしたのは、彼女だったと思う。試合を決定付けたポイントはエブリンだ」

 歓喜に浸る日本の選手たちを横目に、肩を落としたカナダ。だが、そのあとドラマは起きた。第2試合のスペイン-ハンガリー戦で、世界ランク4位のスペインがホスト国を大接戦の末に73-72で制し、カナダはハンガリーと1勝2敗で並んだが、直接対決で勝利(67-55)していたため、カナダが逆転でパリ行きの切符を獲得。地獄から一転、天国を味わう劇的な1日となった。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】パリ五輪切符を確定!強豪カナダを撃破した日本女子バスケの死闘
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