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「いつも言い訳ばかり」バックスで苦戦中のリバースHCを元選手のレディックが非難「あの男には責任がない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.02.21

レディック(右)の在籍時を含め、リバース体制下のクリッパーズはプレーオフで1度もカンファレンス決勝に進むことはできなかった。(C)Getty Images

 今季、2020-21シーズン以来3年ぶりの王座奪還を狙うミルウォーキー・バックスは、ここまでイースタン・カンファレンス3位の35勝21敗(62.5%)の成績を残している。

 ヤニス・アデトクンボ、デイミアン・リラード、クリス・ミドルトンらスター選手を擁し、平均得点はリーグ2位の122.0点、オフェンシブ・レーティングは同5位の118.9と高い攻撃力を誇る一方、失点は同23位の118.8点、ディフェンシブ・レーティングは同17位の115.9(昨季は113.3点:14位/110.9:4位)と守備に問題を抱えており、エースのアデトクンボはシーズン中に度々「こんなのミルウォーキー・バックスじゃない」と苦言を呈していた。

 そんなチームは1月23日に就任1年目のエイドリアン・グリフィンHC(ヘッドコーチ)を解任。昨季フィラデルフィア・セブンティシクサーズで指揮を執ったドック・リバースを新HCに迎え、再スタートを切った。

 元選手のリバースは、NBAのコーチ歴24年を誇るベテラン。過去にオーランド・マジック、ボストン・セルティックス、ロサンゼルス・クリッパーズ、シクサーズでHCを務め、昨季終了時点での通算1107勝は歴代8位、プレーオフ通算111勝は歴代4位で、08年にはセルティックスを優勝に導いている。
 
 ただ、リバースの率いるチームはプレーオフシリーズで逆転されて敗れるケースが多い。3勝1敗と王手をかけた場面から3度、3勝2敗から4度もシリーズをひっくり返され、一度はリードしながら敗れたシリーズは12度。さらに第7戦での敗戦も10度を数えるなど、短期決戦でのアジャストメント能力の低さが指摘されている。

 そんななか、現役時代にリバースの元でプレーし、現在は『ESPN』でアナリストを務めているJJ・レディックは、彼について次のように語った。

「私は何年もその傾向を見てきた。(リバースは)言い訳ばかりしている。シーズン途中でチームを引き継ぐのは大変なことだ。それは理解できる。シーズン途中でトレードされることが選手にとって難しいのと同じようにね。でも、それはいつも言い訳なんだ。あの男には責任がないんだ」

 レディックは2013年から17年までクリッパーズでリバースの下でプレー。在籍中にチームはいずれもプレーオフに進んだものの、最高でもカンファレンス準決勝止まり。15年の2回戦ではヒューストン・ロケッツ相手に3勝1敗とリードするも、そこから3連敗で敗れ去っている。

 リバース体制下でバックスは平均失点113.0、ディフェンシブ・レーティング113.6(ともにリーグ10位)と守備は改善傾向にあるが、再建中のポートランド・トレイルブレイザーズや主力をケガで欠くメンフィス・グリズリーズに敗れるなど、3勝7敗と苦戦を強いられている。

 シーズン後半戦、62歳の熱血漢はチームを立て直してプレーオフでも結果を残し、批判の声を黙らせられるか。

構成●ダンクシュート編集部

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