NBA

「俺たちにはアイデンティティがない」球宴後は黒星先行のクリッパーズにジョージと指揮官が警鐘「もっとハードにプレーできる」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.03.19

オールスター後は6勝8敗と失速気味のクリッパーズ。そんなチームにジョージとルーHC(左)は危機感を募らせている。(C)Getty Images

 NBAのレギュラーシーズンが終盤へ差し掛かるなか、ロサンゼルス・クリッパーズがスランプに陥っている。チームは昨年12月~今年1月にかけて23勝5敗と好成績を残し、2月6日時点では34勝15敗(勝率69.4%)ウエスタン・カンファレンス1位。以降もデンバー・ナゲッツ、オクラホマシティ・サンダー、ミネソタ・ティンバーウルブズとトップシード争いを繰り広げていくものと思われた。

 ところが、2月以降は11勝10敗、オールスターブレイク後は6勝8敗(勝率42.9%)と負け越し。3月17日(日本時間18日、日付は以下同)にホームでアトランタ・ホークスに93-110で落としたことで、ウエスト4位(42勝25敗/勝率62.7%)となり、首位サンダー(47勝20敗/勝率70.1%)とのゲーム差が5.0まで広がってしまった。

 今季のクリッパーズ最大の強みは、カワイ・レナード、ポール・ジョージ、ラッセル・ウエストブルックにジェームズ・ハーデンを加えたビッグ4で、チームはウエストブルックがシックスマン転向後に成績が上昇した。

 ジョージはチーム状況について米メディア『NBC Sports』へこう口にしていた。
 
「俺たち4人は、自分たちのキャリアにおいて同じ立ち位置にいる。俺たちは大金を稼ぎ、称賛を受けてきたし、アウォードも手にしてきた。今の俺たちはひとつのこと、同じことにフォーカスしている。俺たちは、ただ勝ちたいだけなんだ」

 現在のクリッパーズはウエストブルックが左手の手術を受けて離脱中だが、彼の穴をボーンズ・ハイランドが埋めており、レナード、ジョージ、ハーデンの3人は健在。

 ただ、シーズン全体でリーグ5位の118.7を残すオフェンシブ・レーティングは球宴後に10位(114.9)、同14位の114.8を記録しているディフェンシブ・レーティングも同26位の117.0と、攻守のスタッツが下降している。

 チームが好転するために必要なことについて聞かれたジョージは、次のように話していた。

「俺たちは一貫性を持ち、アイデンティティを確立したチームになりたい。いつも言ってきたことだけど、アイデンティティを持つことは、ものすごく重要なことなんだ。そのアイデンティティを確立していれば、相手がどう立ち向かってくるか見えてくるからね。(でも)現時点で、俺たちにアイデンティティがあるとは思えない」
 
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ルーHCも現在のチームに不満