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NBA

残留か、移籍か…プレーオフ出場を逃したホークスのヤングが心境を明かす「俺は勝ちたい。無駄にしている時間はそれほど多くないんだ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.05.02

キャリア平均25.5点、9.5アシストを誇るヤング。平均アシストは現役トップ、歴代でも4位につける。(C)Getty Images

キャリア平均25.5点、9.5アシストを誇るヤング。平均アシストは現役トップ、歴代でも4位につける。(C)Getty Images

 アトランタ・ホークスのトレイ・ヤングが岐路に立たされている。

 6シーズンで3度のオールスター選出を誇る25歳のポイントガードは今季、キャリア初の長期離脱に見舞われ、自己最少の54試合の出場にとどまった。平均25.7点、自己ベストの10.8アシストを残し、通算アシスト数(3868本)でドック・リバース(3866本/現ミルウォーキー・バックスHC)を抜き球団史上トップに浮上したものの、プレーオフの連続出場は3シーズンで途切れている。

 現地時間4月17日のシカゴ・ブルズとのプレーイン・ゲーム。ホークスはデジャンテ・マレーが30得点、7リバウンド、6アシスト、ヤングが22得点、10アシスト、クリント・カペラが22得点、17リバウンド、ボグダン・ボグダノビッチが21得点、4アシストをマークしたが、約44分間にわたってホームのブルズにリードを許し、116-131で敗戦。プレーオフの切符を掴めずに今季を終えた。

 ホークスはヤングとマレーの主軸に加え、カペラ、ボグダノビッチ、ディアンドレ・ハンター、ジェイレン・ジョンソン、オニエカ・オコングらが来季も契約下におり、現有戦力をキープして巻き返す可能性を秘めている。一方で、エースのヤング、あるいはマレーを放出してロスターに大幅なメスを入れる選択肢もある。

 そうしたなか、5月1日にヤングが自身のポッドキャスト番組『From the Point』の最新エピソードを公開。2018年のNBA入りから今季まで6シーズンを過ごしてきたホークスへの思い、そして現在の心境を打ち明けた。
 
「俺がアトランタにいたいというのはみんなが知っている。ドラフト(※ダラス・マーベリックスから指名直後にトレード)された時から、ここは自分のキャリアでずっと過ごしたい場所なんだ。けど同時に、俺は勝ちたいんだ。もしチームにいる全員が同じ認識を持っていなくても、俺は今すぐにでも勝ちたい」

 2021年にホークスと5年最大2億700万ドル(約228億円)の契約を結んだヤングは、2025-26シーズンまでチームの契約下(26-27シーズンはプレーヤーオプション)に入っており、もしフロントが他チームへトレードする場合は多くの見返りを求めることとなるだろう。

 来季でキャリア7年目、開幕時には26歳と中堅の部類に入る司令塔は、このままホークスで優勝を目指し続けるのか、それとも他チームで再スタートを切るのかという瀬戸際に立たされているのかもしれない。

「俺はなんとしてでも勝ちたい。無駄にしている時間はそれほど多くないと感じている。ハイレベルな環境でプレーしていきたいだけ。自分にはそれができると感じているし、ハイレベルな環境でプレーし、勝てると思っているんだ」とヤングは言う。

 これらの言葉は“トレードの覚悟はできている”とも受け取れるだけに、ホークスのフロントがこの夏に大きく動くことも予想される。

 はたして、リーグ有数のスコアリングガードはアトランタを離れて新たなチームへと旅立つのか。オフの動向に注視していきたい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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