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0勝2敗で敵地ミネソタに乗り込む王者ナゲッツ。ホーム2連敗から逆転でシリーズを制したチームは?<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.05.08

王者ナゲッツはウルブズの堅守を攻略できず、2連敗で敵地ミネソタに向かうことになった。(C)Getty Images

 ニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーを中心に連覇を狙うデンバー・ナゲッツは、今季レギュラーシーズンをウエスタン・カンファレンス1位タイの57勝25敗(勝率69.5%)で終え、ウエストの第2シードでプレーオフに進出した。

 1回戦は第7シードのロサンゼルス・レイカーズを4勝1敗で下したが、カンファレンス準決勝では第3シードのミネソタ・ティンバーウルブズ相手にここまで0勝2敗。ホームコート・アドバンテージを保持しながら、まさかの連敗スタートとなった。

 とりわけ第2戦は、ウルブズが守護神ルディ・ゴベアを欠いていたにもかかわらず、相手の厳しいディフェンスの前にヨキッチは16得点、4ターンオーバー、マレーは8得点、4ターンオーバーと沈黙。試合後にナゲッツのマイク・マローン・ヘッドコーチが「ファンの前で恥をかかされた」と語ったように、80-106と地元で屈辱的な大敗を喫した。

 NBAのプレーオフ史上、0勝2敗と先行されたチームの成績は33勝421敗。近年では昨季のゴールデンステイト・ウォリアーズがサクラメント・キングスに、一昨季のダラス・マーベリックスがフェニックス・サンズに、2021年のファイナルではミルウォーキー・バックスがサンズ相手に同条件から逆転勝利を収めているが、高いハードルであることは間違いない。

 そのうちホームコート・アドバンテージを保持しながら、2連敗から逆転で次のラウンドに進んだのは以下のチームとなっている。
 
■ホームコート・アドバンテージ所持で0勝2敗からシリーズを制したチーム(丸数字はシード順位)
・クリッパーズ④/2021年1回戦vsマーベリックス⑤(4勝3敗)
・セルティックス①/2017年1回戦vsブルズ⑧(4勝2敗)
・ロケッツ②/1994年カンファレンス準決勝vsサンズ③(4勝3敗)
・サンズ①/1993年1回戦vsレイカーズ⑧(3勝2敗)
・レイカーズ①/1969年カンファレンス準決勝vsウォリアーズ③(4勝2敗)

 21年のクリッパーズは2連敗とつまずくが、カワイ・レナードが3戦目から平均31.6点と奮闘、第7戦ではルカ・ドンチッチに46得点、14アシストを許したものの、レナード、ポール・ジョージ、マーカス・モリスSr.の3人が20得点以上、7人が2桁得点とバランスと取れた攻撃で逆転勝ち。17年のセルティックスは、第8シードのブルズ相手に先手を取られたが、その後4試合中3試合で2桁得点差をつけて4連勝を飾った。

 94年のロケッツは地元で出鼻を挫かれたものの、第3戦以降はアキーム・オラジュワンに加え、ロバート・オリー、ヴァ―ノン・マックスウェル、サム・キャセールら脇役陣が奮闘し、最終戦の末にサンズを撃破、最終的にリーグ制覇を成し遂げた。

 レギュラーシーズンでリーグ最多の62勝をあげた93年のサンズはレイカーズ相手に接戦を立て続けに落として連敗スタートも、この年MVPに輝いたチャールズ・バークレーが3試合連続で25得点以上のダブルダブル、第5戦ではケビン・ジョンソンが24得点、13アシスト、控えのオリバー・ミラーが17得点、14リバウンドの活躍を見せて3連勝(当時のファーストラウンドは3勝先取)でシリーズを制し、勢いに乗ったチームはファイナルまで勝ち進んだ。

 69年のレイカーズはウォリアーズにインサイドを支配されて地元で連敗。それでも第3戦でウィルト・チェンバレンが22得点、28リバウンドの爆発で初勝利を収めると、第4戦ではジェリー・ウエストが36得点と大暴れ。王手をかけた第6戦では40点差で圧勝し、ファイナルまで駒を進めている。

 上記の5チームのうち3チームはいずれもファイナルに進出している。今季のナゲッツは劣勢を跳ね返して再び大舞台まで勝ち進めるか、王者の逆襲に期待したい。

構成●ダンクシュート編集部

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